足立朝日

空き店舗を手作りでリノベーション 千住に和のゲストハウス 「かがりび」誕生

掲載:2016年7月5日号
 千住柳町に、手作りのゲストハウス「かがりび」がまもなく完成する。
 取り組んでいるのは、埼玉県新座市出身の阿部大資さん(28)と板垣亨さん(28)だ。小学校の同級生だった2人は数年前に再会し、旅行好きなことから意気投合。「居間があって交流ができる」ことが魅力のゲストハウスをやりたいと、計画をスタートさせた。
 2~3年前まで寿司屋だった空き店舗を見つけ、持ち主がゲストハウスを希望していることもあり、とんとん拍子に話が進んだ。
 外国人にも日本の魅力を知ってもらいたいと、リノベーションのベースにしたのが「和の雰囲気」。千住の古い街並みを残す活動をしている「千住いえまちプロジェクト」(山崎たいく代表)から、廃業した旅館や店などの建具を譲り受け、随所に配した。
 2階の和室は銭湯「旭湯」の建具の数々を生かし、階段横も繊維壁を剥がすところから左官まで、気の遠くなるような作業の甲斐あって、渋い和テイストに仕上がった。
 2階は5人まで泊まれる部屋借りの和個室(1泊1万円)、1階は2段ベッド(1泊3000円)を5台置き、居間カフェを兼ねた団欒スペース。シャワーはなく、近くの銭湯を利用する。
 「外国人とおじいちゃん、おばあちゃんの交流とか、ここをきっかけに、繋がりができれば」と板垣さん。元々飲食店をやりたかったという板垣さんこだわりのカフェでは、日本ならではの麹を使った料理やデザートを提供。宿泊客以外も利用でき、いずれは、子どもの孤食対策にも役立ててもらいたいと計画しているという。
 オープンは7月中旬予定。千住柳町19‐1。詳細はEメールフェイスブック


写真/改装中の玄関で阿部さん(左)と板垣さん=千住柳町「かがりび」