足立朝日

鴨下一郎環境大臣夫人 鴨下 令子さん(56歳)

掲載:2008年6月5日号
鴨下一郎環境大臣夫人
鴨下 令子さん(56歳)
青井六丁目在住
あるときは、ご主人の鴨下一郎環境大臣と一緒に晩餐会へ、あるときは「ひまわり介護会」、「アリス」など福祉団体のボランティア活動に奔走し、多忙な日々を送る、令子さん。
  日赤地域奉仕団で、アフリカの子どもたちにかばんを作って送ったり、都防災ボランティアや、リサイクル推進員としても活躍している。
  本当はスローな生活に憧れていたの」と笑う。祖父母が介護が必要になり、介護の勉強を始めた。

「してあげる」のではなく「もらっている」
 「ボランティアをしたい」とボランティアセンターに問い合わせたら、「どんな障害に対して、どんな手助けができるのか。ひとつに絞りなさいと言われたけど、絞りたくなかった」と話す。
 「子は巣立つものだし、家庭の中にいても『何かに役立ちたい』と思った。どこで何をしたら良いのかわからない人は、まずPTAや地域のことから始めてみては。ボランティアで施しているつもりが、いつもたくさんもらって帰ってくるの」、とボランティアの真髄を感慨深く語る。
  また、本紙20日号連載中の人気コラム「愛のしっぽ」の作者、マルコ・ブルーノさん主宰の「動物愛護支援の会」にも入会している。動物の殺処分に関する問題には「ペットがかわいい、というのと命の大切さは次元が違う」と、熱く訴える。
  日本では、保健所で引き取った犬猫は炭酸ガス(二酸化炭素)の充填で殺処分される。ガス室に追い込まれ、扉が閉まり、二酸化炭素が充満していき15~20分かけ、窒息死させる方法だ。
 令子さん宅には、飼育放棄されたハービーと、今年の1月保護した「梅ちゃん」という2匹の犬がいる。「梅ちゃん」は道路の真ん中をガリガリの体で、フラフラと放浪していたところを発見し保護した。そのまま獣医に連れて行ったところ、心臓に雑音があるとのこと。すぐにレントゲンを撮ってみたら、なんと胃の中に釣り針が入っていた。すぐさま開腹手術を行い、一命を取り留めた。人にも動物にも慈悲深い令子さん。
  現在は月に一度、日赤地域奉仕団の葛飾にある産院の救護倉庫で、赤ちゃんのひっかき防止手袋を作るなどの活動もしている。
  「お裁縫が生きがい!そこでみんなが持ち寄るお弁当が最高に美味しいの」と、ひまわりのような笑顔を見せた。