足立朝日

鼠小僧が世直しキャラに 「チューっと待った!」と参上

掲載:2010年9月5日号
 悪徳商人の蔵を狙い、奪った金銀を貧しい人々に分け与えた江戸時代の伝説の義賊・鼠小僧次郎吉は、墨田区両国駅傍の回向院(えこういん)に眠る。と思いきや、我ら足立区民の北千住の隣、南千住の小塚原回向院にも鼠小僧のお墓が実在。
 その鼠小僧が「世直しキャラ」として現代に生まれ変わった。モラル崩壊の今、老若男女の見るに見かねた行為に対して、「チューっと待った!」と突如現れるキャラがいて、失われつつある人情味溢れる「江戸の心」を伝えられたら面白いと、「Jirokid
s(ジロキッズ)」を名乗るラッキー・キャラクターが誕生した。
 デザインは「魔法陣グルグル」で人気の衛藤ヒロユキさん。仕掛け人は、クリエイティブ集団のマザー企画。社長を務める岡松真由美さんは、「景気低迷のこの時期に『雇用』を生み出したい」との強い思いで同社を設立。鼠小僧との関わりは、両国の回向院の隣・第3セクター「両国シティコア」の祭りのボランティアをしたこと。同主催者やスタッフ、回向院の若和尚などに魅せられて、「人々を元気にできるキャラクター」を鼠小僧に求めた。7月にはマスコミへのお披露目を済ませ、8月には鼠小僧のお墓参り。外へ出た途端、人々に取り囲まれて「可愛い!」と連発されたJirokidsは、飛んだり跳ねたりの大サービス。猛暑の中、Jirokidsの元気で健気な一生懸命さが、人々に笑顔と幸せを呼んだ。
 10月23日(土)~24日(日)に、滋賀県彦根市で行われる「ゆるキャラ®まつりin彦根」に参加。墨田区業平橋の名前の由来になった平安の歌人・在原業平をモチーフにした「おしなりくん」とともに、イベントを盛り上げる。今後は、江戸および近郊でのイベントに参加依頼があれば駆け付ける予定。希望者はマザー企画へ。TEL&FAX0422・24・7610Eメール
 歌手・Charlie(チャーリー)とRIEZON(リエゾン)によるテーマソングCD「Jirokids参上/Love碧Cat」は、9月23日(木・祝)発売予定。さらに、早くもキャラクターグッズを望む声に応え、Tシャツ、うちわ、ぬいぐるみ、シールなども販売予定。CD、グッズともに購入はホームページから。HP

写真=上/早くも大人気のJirokids
下/鼠小僧のお墓に花を手向けるJirokids