足立朝日

渕江中男子バレー部全国大会出場 先輩たちとの約束果たす

掲載:2010年9月5日号
 渕江中学校(三島光校長)=保木間3丁目=の男子バレーボール部が、第40回全日本中学校バレーボール選手権大会(8月20~23日/岡山)に出場。決勝トーナメント進出を果たした。
 同部は昨年も全国大会に出場したが、予選リーグで敗退。コートの中で先輩たちと涙ながらにリベンジを誓い、日々厳しい練習に耐えてきた。
 12人全員が3年生。主将の黒崎くんの提案で坊主頭にして臨み、都大会で準優勝、関東大会では3位の成績を収めた。
 驚くことに、バレーボール経験者はスタメン6人中、なんと1人。小学校から盛んなバレーボールで、未経験者ばかりのチームが全国に進んだのは、まさに快挙。「1人も休むことなく励まし合い、けがをしても、痛いとは決して言わなかった」と日笠監督も生徒たちの頑張りに感嘆する。
悪いことばかりしていて、親から「変われ」と言われて入部した子もいたが、仲間たちに助けられて成長。先輩から受け継いだ「鉄の根性」のモットーが、彼らを支えた。
 黒崎くんは不屈の精神力で、チームを引っ張ってきた。「先輩たちと同じ舞台に立つことが出来て、うれしかった。練習を全員で乗り越えて団結したのが、自信につながった」と振り返る。副主将の市川くんも経験者として、仲間たちを指導。「みんながついてきてくれた」と話す。同じく副主将の坂本くんは、「最初はここまでこれると思ってなかった。やってよかった」。
 他の部員たちも、「3年間1人も欠けずにやってこれたから、全国に行けた。やり切れたことが一番の思い出」「12人全員で同じユニフォームを着られてよかった」など、口々に仲間との団結力に胸を張る。「スタメンを信じてきたから、全国に連れてきてもらった」という控えの選手も。そして何よりも、親や監督、周りの人たちへの感謝を噛みしめる。
 決勝トーナメントでは、初戦で優勝候補に惜敗したが、監督の胴上げと親に見えないメダルをかけることで、しっかりと感謝を伝えた。「見ている人が応援したくなるチームを作ろう!」。主将の目標は、本部から「日本一の行進」と誉められた入場行進に、見事に実を結んだ。
▼選手=黒崎耕陽(こうよう)、福田浩史(ひろふみ)、坂本龍二、荻島琢朗、中村泰我(たいが)、畠山颯(はやて)、齊藤正人、小林剛(つよし)、清川修輔、浅田優斗(ゆうと)、大森凌二、市川大輝
▼マネジャー=本多一大(かずひろ)
▼監督=日笠智之
▼コーチ=青木謙典(けんすけ)

写真=3年間の全てをぶつけて闘った選手たち=渕江中学校教室で