足立朝日

あの町この店

掲載:2006年5月5日号
  山形食彩
      味香和
      竹の塚1-24-7
      ℡03-5242-0021

 新緑の美しい今の季節、最高の旬の食材がある。自然の恵み・山菜もその一つ。それらをふんだんに使ったのが山形料理だ。「味香和(みかわ)」のご主人の見川文雄さん(55)と妻の久子さんは、共に山形出身。文雄さんは「年とともに郷里の味が懐かしくなって。東京の人にも食べてもらいたい」と、昨年会社を早期退職して店を始めた。
 食材は全て山形から取り寄せたもの。久子さんが祖母や母から受け継いだ郷土料理の腕をふるう。オススメは山菜料理3品と小鉢2品の「食彩膳」1300円。1品だと450円なのでかなりお得。今の季節は青豆のクルミ和え、蕗、うど、ぜんまい、あざみなど。山菜のうまみが引き出されていて味わい深い。クセの強いうども味噌仕立てで、苦味が気にならない。
 単品では「あけびの芽」なんて珍しいものも。まろやかなコクの中にほろ苦さがあり、何とも言えない美味しさだ。他にも牛や豚の粕漬け、岩魚の塩焼き、玉こんにゃく、山形県花・紅花を使ったピンクのそうめんなどもある。岩魚の骨酒は量もたっぷりで、呑ん兵衛にはたまらない。何杯もおかわりする人もいるとか。
 いつでも旬の山菜料理が楽しめる
 「山菜はシーズンオフでも塩漬けが常時あるので、      オススメの食彩膳
ぜひ食べてほしい」と文雄さん。自然のエネルギーを体にたっぷり取り込んで、蒸し暑い季節に備えてみては。川柳界の有名人でもあるご主人と会話を楽しむのもいい。
カウンター8席、座敷8席。午後5時半~11時半。月曜休。


〈交通〉竹ノ塚駅下車徒歩5分。