足立朝日

足立区小学生 新聞スクラップコンテスト全72校から326通の応募!

掲載:2011年11月5日号
  「たくさんの量をこなし、まとめ方も工夫され、自分の考えもしっかり書かれています。どれもすばらしいです」――。審査委員長の佐藤衆一千寿第八小学校校長は、全体の講評でこう絶賛した。足立区小学生新聞スクラップコンテストは、10月15日(土)表彰式が行われ幕を閉じた。今回のコンテストは、3月に起きた東日本大震災の後に行われただけに、優しくて鋭い感受性を持つ子どもたちを新聞に向わせる大きな影響を与えた。社会全体の〝活字離れ、新聞離れ〟が喧伝されているが、子どもたちは条件さえ整えば、すごいエネルギーで新聞や活字を〝料理する〟力があることを証明してくれた。
 足立区小学生新聞スクラップコンテスト(区教育委員会、朝日新聞社、足立朝日など後援、北澤商事、足立成和信用金庫、中村鞄製作所協賛)の表彰式が10月15日(土)午後、中央本町地域学習センターで行われた。
 式には、9人の入選者と父母が参列、佐藤審査委員長、審査委員の石岡勝彦島根小校長、太田勝彦梅島第一小校長、足立区朝日新聞販売店会の各店主、来賓として高杉弘明足立成和信用金庫理事長らが出席した。
 式では、まず主催者を代表して、渡辺伸樹足立区朝日新聞販売店会会長(ASA梅田・五反野所長)が「子どもたちには、スクラップ作業を通して、たくさんのことを学んでもらえたようです。家庭内のコミュニケーション作りにも一役買ったようで、私たちもやったかいがあったと思っています。これからも大いに新聞に親しんでください」と挨拶。
 今回のコンテストの経過が報告された後、9人の入賞者に賞状と記念品が贈られた。みんな緊張した中にも誇らしげな表情が印象的だった。
 来賓として出席した高杉弘明足立成和信用金庫理事長は、並べられた作品を見て「力作揃いで驚きました。子どもたちのパワーを感じます。いい企画ですね。応援させてもらいます」と話した。また、相澤貞恵千寿第五小校長も担任とともに会場を訪れ、「新聞を活用した授業をさらに進めたい」と語り、受賞者と父母らに拍手を贈った。
▼スクラップの内容と講評
 最優秀賞に輝いたにれ井里奈さんは、3月の東日本大震災を機に広がったエネルギー問題をピックアップし、「再生可能エネルギー」「エネルギー法案」といった項目に分類して記事を丁寧に集め、自分の考えも加えて2冊のスクラップ帳にまとめた。足立朝日賞の杏奈さんは、「生物」について丹念に記事を集め、感想を加えた。金賞の鳥羽さんは、新聞記事のスクラップと合わせ、「夏休みの思い出」と題し、家族で行った山口県萩市や秋吉台のパンフレットなどを切り抜き、感じたことをまとめた。
 銀賞の岩下君は「世界の生物は今」のテーマで、香西さんは東日本大震災について記事を集め、越路さんは、朝日新聞のコラム「天声人語」をびっしりと貼り付けた上に、それを写し書きした。
 銅賞の木下君は、大震災の記事を集めながら、被害に遭った祖母のインタビューを載せ、藤原さんは大震災の記事を地図入りで集め、平山さんは蚊の種類を記事で調べ上げた。
《佐藤衆一審査委員長(千寿第八小校長)の話》
 すばらしい作品が集まりました。東日本大震災の記事が溢れていた時期ですが、みんなテーマを決めてしっかり取り組んでいました。「継続は力なり」と言いますが、新聞とより一層仲良くなって、スクラップを続けてほしいですね。
《石岡勝彦審査委員(島根小校長)の話》
 どの作品も、内容が深いので感心しました。みんな自分の考えを書いていましたが、記事を読んで感想を書くというのは大変なことです。テーマを決め、字と文章もしっかり、ていねいに書かれていました。
《太田勝彦審査委員(梅島第一小校長)の話》
 楡井さん姉妹は、質量ともにすばらしいスクラップでした。鳥羽さんは、感想がユニークで、よく記事を読んだから生まれる感想ですね。全体に、継続してスクラップ作業をしたことに拍手します。
入賞者(敬称略)
【最優秀賞】にれ井里奈(千寿第五小6年)【足立朝日賞】にれ井杏奈(千寿第五小4年)【金賞】鳥羽萌子(千寿第八小5年)【銀賞】岩下佳之(興本扇学園興本小4年)、香西美佑(宮城小6年)、越路友理(千寿小6年)【銅賞】木下岳(五反野小6年)、平山幸香(宮城小6年)、藤原夏恋(千寿第八小5年)

写真上/表彰状を手に審査委員らとともに並ぶ入賞者の皆さん=中央本町地域学習センター
中/佐藤審査委員長から表彰を受ける最優秀賞のにれ井里奈さん=同
中下/お互いの作品を見る入賞者と父母たち=同
下/審査委員。右から石岡、佐藤、太田の各校長



あいさつする渡辺伸樹足立区朝日新聞販売店会会長=同

入賞作品並びに入賞者喜びのコメント
【最優秀賞】
にれ井里奈さん(千寿第五小6年)

 知らない言葉がいっぱい出てきて、最初は大変でしたが、それを調べて知ることも楽しいことでした。頑張ったかいがありました。

【足立朝日賞】
にれ井杏奈さん(千寿第五小4年)

 主に小学生新聞を読んで、生き物のことをまとめましたが、恐竜博の記事なども楽しく読んで、ためになりました。

【金賞】
鳥羽萌子さん(千寿第八小5年)

 お母さんから「夏休みの自由研究としてやりなさい」と言われ、頑張りました。自分でもわからなかったことがわかってよかったです。