足立朝日

千寿双葉小金管バンド 念願の初の全国大会へ

掲載:2011年11月5日号
 千寿双葉小学校(吉岡博明校長)の金管バンドが、8月28日(日)に有明コロシアムで開かれた第30回全日本小学校バンドフェスティバル(都吹奏楽部連盟、朝日新聞社主催)で、金賞を受賞。同時に念願の全国大会への切符も手にした。
 46人全員参加で、創部5年目にして初の全国。ところが演奏終了後は、意外にも全員が意気消沈していたという。バンドマスターの中根美穂さん(6年・トロンボーン)は、「練習の方がうまくできた。出し切れていない感じだった」。予想外の結果に、プレッシャーもあるようだ。
 もちろん、喜びも大きい。「夢が現実になったみたい」と、サブバンドマスターの藤原愛海(まなみ)さん(6年・ユンフォニウム)。ソロがあり緊張したというサブコンサートマスターの飯室渚さん(6年・アルトホルン)は、全国決定の瞬間に涙も。コンサートマスターの近森未来さん(6年・トロンボーン)は、演奏曲の「ロス・ロイ」を「やわらかい音の後に、強くなったり激しさがある曲なので好き」と話す。誰もが妥協せず、常に上を目指しているのが伝わる。
 虫明(むしあき)敦顧問も「難しいテクニックも、そうと言わずに教えると出来てしまう。子どもの吸収力はすごい」と驚く。地域の演奏会出演も多く、老人ホームで演奏した時には、「おばあちゃんたちがはしゃいでいた」(飯室さん)のを見て、「心から感動してくれてうれしい」(藤原さん)と、新鮮な喜びも。
 「有明では全部出し切れなかったので、これ以上は上手くできないというくらい、練習の成果を出したい」。中根さんが部を代表して力強く誓った。全国大会は11月19日(土)、大阪城ホールで開かれる。

写真/全国出場を決めた全日本小学校バンドフェスティバルで