足立朝日

漫画家いがらしゆみこさん 「キャンディ・キャンディ」 母校の潤徳で講演

掲載:2011年12月5日号
 『キャンディ・キャンディ』の作者として有名な漫画家のいがらしゆみこさん(61)が、母校の潤徳女子高等学校で11月13日(日)、講演した。
 いがらしさんは漫画家を目指して高校3年で北海道から上京(現在は北海道在住)し、同校に編入。すぐに理解ある教員との出会いがあり、「夢を持って遠いところから来た子は初めて、1人で来て偉いね、と励ましてもらった」と、当時の喜びを明るい笑顔と気さくな口調で語った。
 当時はセーラー服と三つ編みが制服で、朝の風紀委員のチェックが厳しかったなどのエピソードも。「3年生は先生に見守られながら、一番充実した高校生活でしたね」
 在学中にデビ
ューし、仕事が忙しく学校から遠のいていた時も、「学校だけは卒業しろ、と先生が心配してくれた。それが、漫画家になっても思い出に残っている」。娘さんも同校を卒業し、親子2代を育んでくれた母校への愛が溢れる。
 講演後、漫画家を目指す人たちへ、厳しい世界で頑張るためのメッセージをもらった。「好きで描いているはずなので、漫画家になりたいなら好きでいること。好きなことをやって辛いんだったら、素敵なことでしょう?」。早くから夢を見つけ、走り続けているいがらしさんの最高の笑顔が、それを証明している。
◆いがらしさんの連載
 「薔薇のジョゼフィーヌ」(プリンセス・ゴールド/秋田書店発行)。日本では悪女として知られる、ナポレオンの妻ジョゼフィーヌを描いた物語。いがらしさんは、「フランスでは可愛い女性として人気がある。その部分を紹介していきたい」。

写真/漫画のキャラクターと同じ、あたたかい笑顔で母校の魅力を語った=潤徳女子高校で