足立朝日

今年は日米さくら交流100周年 記念シンポジウム開かれる

掲載:2012年1月5日号
 かつて荒川の五色桜として多くの人々を魅了した江北の桜が、アメリカ・ワシントンのポトマック河畔に植えられてから、今年で100年。
 日米さくら交流100周年を記念して12月17日(土)、綾瀬プルミエで記念シンポジウムが開かれた。
 アメリカに桜が渡るまでには苦難のドラマがあり、その後、大元の日本の五色桜は戦争や公害などで消滅したが、現在は里帰りした桜が各所に植えられているなど、様々な歴史がある。冒頭で鈴木誠・あらかわ学会理事長(東京農大教授)が挨拶し、日米さくら交流の歴史を整理して多くの人に知ってもらうことで日米文化の一助に、などの開催趣旨を述べた。
 アメリカ寄贈に尽力した尾崎行雄・東京市長の孫の原不二子氏(尾崎行雄記念財団常務理事)、里帰り桜の植栽に関わった元区職員の樋口惠一氏(荒川の五色桜研究会会長)が講演。
 パネルディスカッションでは、浅香孝子氏(江北村の歴史を伝える会会長)、大久保美智子氏(NPO法人五色桜の会代表)、長島章氏(みどり推進課長)を加えた5人が、それぞれの桜への熱い思いを語った。
 コーディネーターの大平一典・NPO法人あらかわ学会理事(中央大学教授)は、「桜をきっかけに世界を知る、知ってもらうことが大事」と、記念すべき年への期待を込めた。

写真/パネルディスカッションで、熱い想いが語られた=綾瀬プルミエで