足立朝日

39.「雷(いかづち)神社」

掲載:2012年1月5日号
西新井2‐27‐1

 今回は、西新井にある「雷神社」を紹介。約504㎡の小さな神社の隣には「いかづち公園」が隣接している。同社は、梅田稲荷神社の戸田和彦宮司の兼務社で、昭和5年(1930)建築の木造造りの社殿が参拝客を出迎える。ご祭神は大雷神(オオイカヅチノカミ)。例祭日は9月15日(本祭りは3年に一度で来年が本祭り)。
 このあたりは、聖徳3年(1713)ごろ、度々落雷や日照りに襲われ、草木は枯れて田畑は荒れ果てた状態が続いていた。そんな中、徳川八代将軍・吉宗の復興をすすめる「享保の改革」もあって、新田開発が行われ、治水が進み、生活が安定。すると村人たちは「再び村が荒廃しないように」と大雷神を祀(まつ)り、境内の中央に御神木として椎の木(スダジイ)を植え、村人たちの大安と五穀豊穰を祈願したのが始まりと言われている。
 境内には、身を清める水の入った石「盥漱石(かんそうせき)」や平成4年(1992)に奉納された狛犬などがある。また、御神木のスダジイは足立区保存樹に指定されていて、隣接する公園の木々とともに憩いの場として親しまれている。
【問合せ】TEL3840・5334戸田宮司、TEL3620・9393郷土博物館
【交通】「西新井駅西口」よりコミュニティバスはるかぜ「舎人団地」行きで「いかづち公園前」下車すぐ

写真上/閑静な住宅街にある雷神社
下/足立区の保存樹にも指定されている御神木