足立朝日

風船が60キロを旅して着陸 「JAL紙ヒコーキ教室」 江北白百合幼稚園で

掲載:2012年6月5日号
 江北白百合幼稚園(清水謙治園長)で5月31日(木)、不思議な縁で結ばれた「JAL折り紙ヒコーキ教室」が行われた。
 年長組園児104人の元を訪れたのは、日本折り紙ヒコーキ協会認定指導員の資格を持つ8人を含む、JALのボランティア有志35人。
 きっかけは、昨年10月の運動会閉会式で、子どもたちが手紙をつけて飛ばした風船だった。400個のうちの1つが、約60㎞離れた成田空港に着地。機体の清掃中だったJAL社員の橋本隆彦さん(27)が拾い、返事を出した。
 「せっかく空に向って飛ばした風船が、子どもにとって夢のある空港に落ちてきた。こんなドラマみたいな話はないので、すぐ手紙を書こうと思った」と橋本さん。偶然、清水園長の前職が成田空港のJAL勤務だったことも重なり、交流が深まった。
 「子どもたちを喜ばせたい」という橋本さんの思いに共感した有志たちが部署を超えて集まり、今回の教室が実現した。
 風船の手紙を書いた山田晴崇(はるたか)くん(5)も、初対面に緊張しながらも笑顔。JALメンバーに教わりながら完成させた紙ヒコーキを飛ばす子どもたちからは、終始大歓声が上がった。
 清水園長は「これをきっかけに将来、園児の誰かが飛行機の仕事に進めばうれしい」と話す。

写真上/JALのお兄さんに教えてもらって完成!=江北白百合幼稚園で
下/橋本さんと対面して、恥ずかしそうな晴崇くん=同