足立朝日

デビュー35周年のO-Kiraku Live2012

　ロック界のスーパースター・世良公則が、いよいよシアター１０１０に登場する。１９７７年、『あんたのバラード』で第14回ヤマハポプコンと第８回世界歌謡祭グランプリを受賞。同年、「世良公則＆ツイスト」を結成し、『宿無し』『銃爪』『燃えろいい女』など連続ヒット曲を飛ばして、これまでのロックを覆す世良ワールドを展開。歌謡曲とニューミュージック台頭時代に、それらとの垣根を超えた「Ｊ―ロック」とも言える新たなロック時代を築き、１９８０年代のバンドブームの先駆けとなった。
　１９９０年以降は、「ＳＥＲＡ ＢＡＮＤ」を率いてアコースティック・ライブを繰り広げ、解散後もアコースティック・ソロ活動を継続。映像集、アルバム、ギター教則ＤＶＤなどを続けてリリースし、新たな世良ワールドを確立。俳優としても『太陽にほえろ』を始めとする刑事ドラマ、映画『カンゾー先生』『マルモのおきて』『梅ちゃん先生』などの話題作に次々と出演。感性溢れる演技で、第10回・第22回日本アカデミー賞「助演男優賞」を受賞。持てる力を常に全開し、活動の場を広げてきた。
　今もなお、セクシーでハスキー、かつ野太い声で聴衆のみならず、ジャンルを問わずミュージシャンをも魅了し続けている。その力強い歌声とは裏腹に、かつて、サラサラのおかっぱ髪スタイルで、どこか居場所を求めているような儚げな風貌は、今では「男道」をまっしぐらに進んできた「大人の男」の魅力満開。
　今回の公演を迎えるにあたって、世良は語る。「デビュー35周年を迎えて、改めて音楽と向かい合うという意味でも、ソロ・アコースティックライブは大切な一歩となるはずです。世良のロックの原点をお見せします。現在まで、大勢のミュージシャンと数々のセッションを重ねてきました。私にとって、そこでプレイした曲・新たに生まれてきた曲・それぞれに大切なエピソード＆思い出があります。そんな曲たちにオーディエンスの皆さん自身の思い出やエピソードを重ねて楽しんで下さい。シアター１０１０はとても素敵な空間だと聞いています。そのステージに立つことを、今からとても楽しみにしています」
【日時】８月５日（日）午後４時【場所】シアター１０１０【料金】全席指定６０００円【チケット】TEL５２４４・１０１１。

写真／（Ｃ）photo MIKIO ARIGA