足立朝日

Vol.122第2回正蔵・たけ平親子会

掲載:2012年10月5日号
落語は「心」 いつも胸に

 足立区に生まれ育ち、足立区に深い愛着を持つ下町っ子落語家・林家たけ平。その噺に益々磨きをかけて、この12月、シアター1010で第2回「正蔵・たけ平親子会」に臨む。
 たけ平が九代目・林家正蔵に巡り会ったのは、東海大学文学部広報学科に在学中のころ。進路を控えてウツウツとしていた時に、ふと入った寄席で正蔵(当時こぶ平)の落語を聴き、深く感動。「この人の弟子になる!」と決心し、平成13年12月に入門。14年6月に苦難の前座修行が始まったが、若い情熱で乗り切った。17年5月、二つ目に昇進後は、正蔵の一番弟子として全国に活躍の場を広げている。
 たけ平にとって師匠の正蔵は、「たけ平」という存在を育て、たけ平がこれからも背中をずっと追っていきたいと感じる偉大な存在。「入門の際に、『俺は生き方しか見せられないから』と言われました。その言葉が、今もずっと心に残っています。落語は技術ではなく『心』。それを普段の修行を通じて、師匠から学びました」と信頼を寄せる。
 今や人気ダントツの若手落語家として成長し、全国からお呼びがかかるたけ平だが、Lソフィアでの「梅田子供寄席」「梅田寄席」、西新井・鹿浜地域学習センターでの「鹿浜寄席」など、足立区での高座を大切に思う。その根底にあるのは常に感謝の心。
 「地元に少しでも恩返ししたい。地元の方々の支えがあって、今の自分がある。一人じゃ何も出来ない。地元の方々のありがたさをかみしめて、いつも足立区での定例会の高座をやらせていただいています」
 さらに足立区民・足立朝日読者にメッセージ。
 「師匠との共演はとても緊張します。そんなちょっぴり違ったたけ平を見ていただきたいと思います。当日高座で、お客様の様子を拝見しながらネタを決めさせていただきます。今回も一生懸命努めますので、どうぞよろしくお願い申し上げます」
 笑組(笑組かずお・笑組ゆたか)、林家なな子も出演。師匠とたけ平で2席ずつを口演。
【日時】12月5日(水)午後2時開演【料金】2800円、フレンズ会員2500円【チケット】TEL5244・1011。