足立朝日

里帰りから30年 レーガン桜の育成を見守る

掲載:2012年11月5日号
 友好の印として足立区荒川の土手からアメリカに贈られた桜が、里帰りの「レーガン桜」として都立舎人公園に植樹されて、今年で30年。それを記念して、「江北の歴史を伝える会」(浅香孝子会長)が桜と記念碑の前でイベントを行った。
 明治から大正にかけて、江北の荒川土手は様々な色の多種の桜が咲きそろう「五色桜」の名所として知られていた。その桜が明治45年、アメリカにタフト桜(当時の大統領の名)として寄贈。今や桜の名所となったワシントンのポトマック河畔では、今年4月、100周年の記念行事が行われた。
 荒川土手の桜が公害や戦争などによって絶えてしまったことから、レーガン大統領時の昭和56年(1981)11月18日、タフト桜の枝から育ったソメイヨシノの穂木が日本に寄贈され、足立区制50周年を記念して舎人公園に植樹された。
 浅香会長は「50本株分けされて、1本だけ根付いたのがこのレーガン桜。まだまだ健在で、足立区のシンボルとなることを願う」と挨拶。感謝を込めて、レーガン桜と記念碑に献花した。
 この日は、三角測量を用いてレーガン桜を測定。高さは13・24m、一番太い幹の周囲が1・10mであることがわかった。

写真/レーガン桜と記念碑の前で、江北の歴史を守る会会員ら=舎人公園で