足立朝日

懐かしい風景に出会える 和の心・松井純夫油彩画展 11月22日(木)~25日(日)

掲載:2012年11月5日号
 保塚町在住の画家、松井純夫さん(62)が区内では初めての個展を、11月22日(木)から六町ミュージアム・フローラで開く。
 「油彩で日本の心を描きたい」――洋画と日本画の融合を目指す松井さんの画風は、写実的な描写にしっとりとした和のたたずまいが香る。
 特に多くの人から支持されているのが、2年前から描き始めた「わんぱくシリーズ」。絵本のような素朴なタッチの広い風景の中に、黄色い服と白いキャップの少年と犬が小さく描かれている。
 彼らがいるのは、色づいた田んぼの間のあぜ道や三社祭りの人混み、足立の荒川土手など様々だ。そのどれもが、どこか懐かしく、見る者をあたたかい気持ちにさせる。わんぱくだった自身の幼少期の自画像だという。
 千葉県出身の松井さんは子どもの頃から絵が好きで、18歳で本格的に油彩画を始めた。20歳で起業し、足立区に移り住んで金型の会社を経営していたが、プロ画家の夢をかなえるために50歳で廃業。初出品した公募展「全日本アートサロン絵画大賞」の写実表部門で、03~05年(第12回~第14回)の3年連続入賞した。
 今回の個展では、ジャンル、方向性の異なる様々な新旧の作品約60点を展示。「わんぱく」にはない暗い色調のものや、リアルな足立の風景なども。
 「長年住まわせてもらっている足立区の皆さんに普段見ていただく機会が少ないので、1人でも多くの方に見て楽しんでいただければ」と松井さん。芸術の秋、風景画の中に旅してみてはいかが。
《和の心(なごみ)・松井純夫油彩画展》
【日時】11月22日(木)~25日(日)午前10時半~午後6時
【場所】六町ミュージアム・フローラ(六町2‐5‐35、TX「六町駅」A1出口徒歩5分)
【料金】無料
【問合せ】TEL3885・7333六町ミュージアム・フローラ

写真上/わんぱくシリーズの原画とともに松井さん=自宅で
下/足立区の荒川土手のわんぱく少年