足立朝日

自分たちでいじめを撲滅しよう! 辰沼小でキッズレスキュー発足

掲載:2012年12月5日号
 全国でいじめが原因による自殺が相次ぎ、対策が叫ばれている。
 辰沼小学校(仲野繁校長)で、子どもたち自身がいじめ対策に取り組む、新たな試みが始まった。その名も「辰沼キッズレスキュー(T・K・R)」。
 「いじめを、しない、させない、許さない」をスローガンに、隊員となった子どもたちが、校内のいじめを撲滅するために活動するというもの。児童会役員の子どもたちの、「いじめを相談しやすいのは友だち」との声を受けて、仲野校長が提案して始まった。
 入隊は強制ではなく、いじめ撲滅の隊規と活動が書かれた入隊申込書に賛同した人のみ。全校児童466人の約4割にあたる186人が入隊した。
 11月14日(水)に結団式が開かれ、児童会長の岡納琉星(おかのうりゅうせい)隊長が「ぼくたちと同じ気持ちで集まってくれたと思います。まずは挑戦することが大事なので、一緒にいじめをなくしていきましょう」と決然と隊員たちに呼びかけた。班ごとに昼休みに校内をパトロールし、いじめを見つけたら止める、先生に報告するなどのほか、いじめ撲滅子ども会議、標語づくりなどをしていく。
 全員が「いじめを、しない、させない、許さない」のスローガンを力強く唱和して、活動の一歩を踏み出した。「100人集まるかと思っていたのに。最終的には全国に広げていきたいので、コツコツやっていきたい」と岡納隊長。
 仲野校長は「目的はいじめの解決より防止。いじめは許さないという意識に変えたい」と話す。

写真/隊員といじめ撲滅を誓う岡納隊長、三浦理沙副隊長、磯貝亮太副隊長=辰沼小体育館で