足立朝日

50.「一ツ家稲荷神社」

掲載:2013年1月5日号
一ツ家4‐2‐18

 今回は、区内の桜の名所のひとつになっている一ツ家第一公園そばにある「一ツ家稲荷神社」を紹介。祭神は倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)。境内は46坪(151.8㎡)、秋にはイチョウが色づく神社だ。公園や病院が近くにあるため、老若男女問わず様々な人が日々参拝に訪れる。
 例祭日は9月の第2土・日曜日、その他11月23日の勤労感謝の日に新嘗祭が行われる。
 詳しい創建や由緒については不明だが、境内にある石造物などから、江戸時代中ごろには祀(まつ)られていたと推測されている。大正14年(1925)に新調された本殿は千住で造られたもので、それを牛が荷車を引いて一ツ家まで運んだ写真が神社に残されている。昭和40年代に土地区画整理のため、西向きの社殿を南向けに変え現在に至っている。
 また、境内にある三峯社は、現在の一ツ家交番から車検場通りを挟んだ向かいあたりにあったが、区画整理のために稲荷神社へと移された。
 その他、境内には多くの石造物があり、そのひとつ「念仏講供養塔」は安永9年(1780)の物で、お地蔵様が彫られた脇に「栗原新田念仏講中」と刻まれており、江戸の昔にこの地域を栗原新田と呼んでいたことを示す石造物である。
【交通】「綾瀬駅」から東武バス「竹ノ塚駅東口」行きで「青井六丁目」下車徒歩1分

写真上/一ツ家地域の鎮守として祀られてきた
下/入ってすぐ右にある念仏講供養塔