足立朝日

この本

掲載:2013年3月5日号
①『よみがえる歌声 昭和歌謡黄金時代』林家たけ平(編・著)ワイズ出版刊/2800円+税
 足立区が生んだ希望の星・若手落語家の林家たけ平さん。実はご当人、学生時代から「若年寄り」と言われるほどの「昭和歌謡曲」通であり愛好家。ちなみに幼稚園時代に巡り会った初の歌謡曲は、日野美歌らが歌う『氷雨』。やがて、藤山一郎の『丘を越えて』、東海林太郎の『名月赤城山』等々、祖父母時代の名歌謡曲にドップリとはまっていく。しかし、歌は残るが歌い手はいずれ消えていく。「オリジナルの歌い手の言葉を書籍として残したい」という強い気持ちに駆られて、たけ平さんは1年をかけて名歌手30人を直にインタビュー。その相手は青木光一、こまどり姉妹、島倉千代子、平尾昌晃、ペギー葉山、三島敏夫、守屋浩等々、そうそうたる顔ぶれのオンパレード。しかも、それら大家に豊富な知識で喰らいついて行くたけ平さんの応酬が見事! 各大御所の昔と今の写真が掲載されていることも興味深い。
 それらの集大成となる同本の濃さ・凄さを目の当たりにするために、まずはいざ全国書店へ!
②『眠れない人がぐっすり眠れる本』鴨下一郎著/ソフトバンク クリエイティブ刊/730円+税
 人間関係や仕事におけるストレス治療の専門医(心療内科)である鴨下氏が著した同書には、「眠れない人を快眠に導く秘訣」満載。今や、日本人の5人に1人が睡眠障害を持つといわれる時代。特に「疲れているのに眠れない人」は、うつ性睡眠障害の可能性があるので要注意! では、どのようにすれば眠れるようになるのか? その具体例を実践するうちに、確かに眠くなるから不思議だ。「眠りはコントロールできる!」ことを実感。
 眠りもまたビジネス同様、「戦術」が必要。眠れない夜、同書を傍らに自分に合った戦術を練りつつ、いつの間にか眠りに落ちている自分がいる。