足立朝日

足立区出身の聴覚障害者アスリート 高田裕士さん 世界大会の日本代表に

掲載:2013年4月5日号
 今年7月26日~8月4日、ブルガリアのソフィアで開かれる聴覚障害者のオリンピック「デフリンピック」に、足立区千住関屋町出身の高田裕士さん(28)=現在、港区在住=が日本代表として出場することになった。出場するのは、400mハードルと4×400mリレーの2種目。生まれつき耳が聞こえないというハンディを見事克服しての快挙だ。
 高田さんは、聴覚障害を持って生まれ、ろう学校を経て横浜国立大学に進んだが、卒業の2007年3月まで足立区に在住。
 陸上競技に取り組む中で、2012年トロント世界ろう者陸上競技選手権大会の4×400mリレーで、聴覚障害者の国際大会のトラック種目における日本史上初のメダルとなる3位入賞・銅メダルを獲得。400mハードルでは日本記録を樹立した(2012年世界ランキング6位)。
 高田さんは「自分一人の力では決してここまでこれませんでした。家族(妻と息子)、そして所属会社のエイベックス・マネジメントや多くの方々の支えあってこその日本代表内定だと思っています。メダル獲得を目指して、自分らしくがむしゃらに、全力で駆け抜けます。また、身体に障害があっても夢を持ち、一生懸命努力すれば、その夢が実現できるということを私自身の経験を通して、皆様に伝えていくことができれば幸いです」と語った。

写真/2012年トロント世界ろう者陸上競技選手権大会の4×400mリレーで走る高田さん(左)