足立朝日

中高の絆 演劇で強く深く

　高校生パワーが炸裂する「高校演劇サマーフェスティバル」が、８月にシアター１０１０へやって来る！　初日、最初に登場するのは、区内５中学からの選抜隊25人。作品は、千寿桜堤中の横山淳子主任教諭による「月のかけら」。題材を、足立区ゆかりの新選組から得た胸高鳴る大作である。
　稽古はとにかく厳しい。横山教諭はじめ、指導の教諭陣から容赦なく叱咤が飛ぶ。この選抜隊に所属するには、かなり強い精神力が求められる。同選抜隊隊長の秋山樹里香さん（第十二中３年）は、「先生の叱咤激励がやる気に繋がっている。中学生の全力をかけてこの作品に臨みます！」と真っ直ぐな目線。横山教諭は、「舞台を通じて演技だけではなく、人として必要な礼儀をしっかりと教え込みたい」と力を込める。
　同大会を主催する関東高等学校協議会の浅田太郎教諭（専修大学松戸高等学校）は、「競い合うコンテストではなく、高校生がのびのびと演劇を楽しむのがこの大会。関東には９００近い高校演劇を行う学校があるが、出場できるのはわずか８校。そのことを忘れず、出場者には責任感と感謝の気持ちをもって全力で取り組んでほしい」と話す。
　同大会は、今年19回目。２００６年の第12回からシアター１０１０での開催になり、高校生だけでなく足立区の中学生の発表も企画。関東の高校生が、中学生と「演劇」を通じて交流する文化の種が足立区に蒔かれた。
　「第15回大会に足立区代表（東綾瀬中）で出場した吉田志保子さんが（写真中央）、第17回大会では専修大学松戸高校の演目『みんなでロミオとジュリエット』でヒロインを演じるなど『つながりの花』を咲かせた。今後もここ足立の文化の発展に寄与するとともに、中高生の自由な表現のできる場としてこの大会が続いて行ってほしい」と浅田教諭は願う。
【出場校】８月14日（水）＝足立区立中学校選抜、茅野高校、桐蔭学園高校、山梨高校、東京農業大学第一高校。８月15日（木）＝津田沼高校、宮代高校、成蹊高校、栃木高校【開演】両日正午【料金】無料【チケット】シアター１０１０受付で配布【チケット予約】①「関東高校演劇サマーフェスティバル」で検索し、ホームページから。②FAX０４４・９８９・６０７４、〒住所・氏名・TEL・FAX・希望日と枚数を明記（神奈川県立麻生総合高校演劇部顧問・小杉隆一教諭宛）。