足立朝日

「年末の市場」

掲載:2013年12月5日号
撮影=金井忠二さん(84)=日ノ出町在住

 足立区の最南端、隅田川に接した場所にある足立市場。総面積が約4万3000㎡もあり、開場したのは昭和20年。以前は野菜・果物部門もあったが、現在は水産物専門の市場だ。
 「私、賑やかな活気のある場所や魚が大好きなんです」と語る金井さんは、ヘラブナ釣りの仲間が、昔築地にいたこともあって、市場に足を運ぶようになったのだという。
 市場は、年末年始にかけてが一番忙しい。12月23日(月・祝)~30日(月)は通し営業となるが、28日(土)頃から、一般区民が普段は入れない生魚売り場にやってくるのだ。
 正月は5日(日)から動き出す。初市だ。午前5時半から中央の大物売り場で市場長、中卸組合理事長らの新年挨拶があり、手締めを行ってからの初セリ。
 仲卸の幹部は、「大間の鮪が入っているかもしれない。とにかく、景気はパッとしないけど、『今年こそは』という思いで元気にやりますよ」――。
【交通】京成「千住大橋駅」下車徒歩5分、北千住駅西口から、はるかぜ号「北千住駅西側地域循環」で、「足立市場入口」下車、すぐ。(選者・学芸員 小林基治=日本写真会同人)