足立朝日

太陽熱が環境の未来を担う 環境大臣賞記念シンポジウム ぐるっ都&エコロジー夢企画

掲載:2014年2月5日号
 三井元子さんが代表を務める「ぐるっ都地球温暖化対策地域協議会」と「NPO法人エコロジー夢企画」(ともに拠点は千住中居町)が共同で、平成25年度地球温暖化防止活動環境大臣賞を受賞した。
 対策活動実践・普及部門「太陽熱エネルギー利用促進の下地作り」の活動が評価されたもの。東日本大震災後は、太陽熱温水器を岩手県住田町仮設住宅110戸に寄贈するなど、被災地での自然エネルギーを支援。また、太陽熱温水器キットを使っての小学生への授業などの普及活動も行っている。
 受賞を記念して、シンポジウム「太陽熱の未来」を、1月24日(金)、綾瀬プルミエで開催。来賓や地球環境に関心の高い約70人が参加した。
 太陽光発電と違って、太陽熱温水器は管の中の水を太陽熱で温めて利用するもので、電気やガスを使わないエコシステム。夏だと60℃にもなり、少ない面積の設置でも利用でき効率がいい。「太陽の熱をもらってしまえば合理的」と三井さん。だが、なかなか普及が進まない現状がある。太陽光発電との区別が認知されていないのも一因という。
 三井さんをコーディネーターに、パネリストの多田欣一氏(住田町長)、神谷洋一氏(環境省地球環境局地球温暖化対策課調整官)、三浦大助氏(東京都環境局再生可能エネルギー課長)、坂部芳平氏(三井ホーム技術研究所長)、峰考弐氏(㈱大阪テクノクラート取締役社長)、鶴崎敬大氏(㈱住環境計画研究所長)がパネルディスカッション。
 普及には、小学校教育の大切さや、測定の難しい熱の効率をいかにアピールしていくかなど、活発な意見が出された。
 「私たち一人ひとりが広めていかないと、法律も出来ないし補助金も出ない。自分たちの町で太陽熱の良さを、広めていただければ」。熱のこもった三井さんの呼びかけで、会は締めくくられた。
《メモ》「夢企画」連絡先TEL3886・6554

写真/三井元子さん=綾瀬プルミエのシンポジウム会場で