足立朝日

「えっ、西千住駅?!」

掲載:2014年2月5日号
撮影=山口和之さん(74)=千住緑町勤務、会社経営

 千住という所は実に面白いところだ。大正13年(1924年)に東武鉄道が、北千住駅の先、今の牛田駅寄りに「中千住」という駅を作った。この時に合わせて、東武線では、小菅、五反野、梅島の各駅も開業。が、中千住駅は利用者が少なく、昭和37年(1962年)に廃止された。さて、次は「西千住駅」があったという話。この駅は京成線の駅で、町屋駅と千住大橋駅の間に昭和10年(1935年)に作られたが、同22年(1947年)に廃止された。
 場所はというと、現在の緑町交番のあたり、踏切がある場所だった。現在の風景を撮ったのが、山口さん。山口さんは、千住緑町生まれで、このあたりでよく遊んだという。写真は、緑町二丁目から一丁目の工業団地の方角に向う車と自転車を撮った。「この先は、再開発が進み、すごい変わりようで、その変化の様子をカメラに収めておきたかったんですよ」と山口さんは笑った。
【交通】この踏み切りへは、京成線「京成関屋」駅、東武線「牛田」駅から2分
(選者・学芸員 小林基治=日本写真会同人)