足立朝日

足立・葛飾 東京拘置所と 大規模災害時の相互協定

掲載:2014年4月5日号
 足立区と葛飾区が東京拘置所(葛飾区小菅1丁目)と、「大規模災害時における東京拘置所と足立区及び葛飾区との相互協定」を、3月17日(月)、東京拘置所庁舎会議室で締結した。
 大きな特徴は、避難する建物を明記していない点で、水害・火災など災害の状況により、臨機応変に最適な場所を避難所に指定することが可能となる。その場合、受刑者や被告人とは隔絶された場所を提供する。
 もう一つは、相互協定であること。通信網が絶たれた場合、区が持っているライフラインや交通などの情報を、拘置所に提供する。神戸刑務所と明石市との間で災害協定が結ばれた前例はあるが、相互協定は全国初。
 調印後、米谷和春所長は「防災訓練などを通じて、これまで以上に連携を深めていけたら心強い」と挨拶。石川義夫足立区副区長は、「これまで92協定を149団体と結んできた。身近な場所と締結できたのは有意義」と述べた。
 足立・葛飾ともに周辺に老朽家屋が多く、火災の延焼による被害が、また、荒川沿いであることから、水害時の避難場所として想定される。

写真/左から石川足立区副区長、米谷所長、久野清福・葛飾区副区長