言葉の伝わるオペラの力
第44回文化庁芸術祭賞音楽部門、平成20年度児童福祉文化賞舞台芸術部門など、数々の賞を受賞してきた「オペラシアターこんにゃく座」が、遂にシアター1010に登場する。作品は、2002年に初演し、全国公演でも大好評を博した『まげもん―MAGAIMON』。久しぶりの東京公演となる。台本は、映画『月はどっちに出ている』『愛を乞うひと』などで日本アカデミー賞優秀脚本賞などを総なめにした鄭義信。音楽は、同座代表・音楽監督の萩京子。
父の仇討を心に決めた人間の娘に恋をした狸。協力を買って出て大奮闘するが、狸であることが娘に知られてしまう。涙と笑いのチャンバラ活劇オペラが、感性豊かな歌詞を通じて展開される。
「オペラシアターこんにゃく座」の母体は、東京芸術大学内で誕生した学生たちのサークル「こんにゃく体操クラブ」。故・宮川睦子氏(元同大名誉教授)指導のもとに、身体訓練と演技の基礎訓練が行われ、同クラブ出身者たちにより「新しい日本のオペラの創造と普及」を目的に、1971年に創立された。日本語のオペラ作品をレパートリーとし、音楽と演劇の融合を図る「言葉が聞き取れる」作品を国内外で上演し続けている。今回の作品『まげもん』は、『MAGAIMON』のフランス語読み。マイクを必要としない豊かな声量と身体能力の高い演技は、タイトルとは真逆の「ほんまもん」だ。
静かなる情熱を秘めた観音像を彷彿とさせる萩代表は語る。「子どもたちにオペラの楽しさを伝えるためには、自分の血となり肉となる音楽と演劇が一緒になって語りかける力が大切だと思います。字幕ではなく、直接言葉として、感情として子どもたちに伝わるように『言葉の解る歌い方』に取り組んできました。今回のタイトルには『舞台芸術の心』が込められています。恋する心の純粋さ、子どもを思う親の心、仇討の虚しさなどが笑いと涙の中に描かれています。老若男女が楽しめるこの作品をご家族でご覧いただき、『暴力を暴力で返すこの世の中』の在り方について語り合う材料にしていただけるといいなと思います」。
【日時】5月10日(土)13時・18時【料金】5500円、ペア1万円、学生・子ども2千円、フレンズ会員・足立区民割引あり【チケット】TEL5244・1011。
第44回文化庁芸術祭賞音楽部門、平成20年度児童福祉文化賞舞台芸術部門など、数々の賞を受賞してきた「オペラシアターこんにゃく座」が、遂にシアター1010に登場する。作品は、2002年に初演し、全国公演でも大好評を博した『まげもん―MAGAIMON』。久しぶりの東京公演となる。台本は、映画『月はどっちに出ている』『愛を乞うひと』などで日本アカデミー賞優秀脚本賞などを総なめにした鄭義信。音楽は、同座代表・音楽監督の萩京子。
父の仇討を心に決めた人間の娘に恋をした狸。協力を買って出て大奮闘するが、狸であることが娘に知られてしまう。涙と笑いのチャンバラ活劇オペラが、感性豊かな歌詞を通じて展開される。
「オペラシアターこんにゃく座」の母体は、東京芸術大学内で誕生した学生たちのサークル「こんにゃく体操クラブ」。故・宮川睦子氏(元同大名誉教授)指導のもとに、身体訓練と演技の基礎訓練が行われ、同クラブ出身者たちにより「新しい日本のオペラの創造と普及」を目的に、1971年に創立された。日本語のオペラ作品をレパートリーとし、音楽と演劇の融合を図る「言葉が聞き取れる」作品を国内外で上演し続けている。今回の作品『まげもん』は、『MAGAIMON』のフランス語読み。マイクを必要としない豊かな声量と身体能力の高い演技は、タイトルとは真逆の「ほんまもん」だ。
静かなる情熱を秘めた観音像を彷彿とさせる萩代表は語る。「子どもたちにオペラの楽しさを伝えるためには、自分の血となり肉となる音楽と演劇が一緒になって語りかける力が大切だと思います。字幕ではなく、直接言葉として、感情として子どもたちに伝わるように『言葉の解る歌い方』に取り組んできました。今回のタイトルには『舞台芸術の心』が込められています。恋する心の純粋さ、子どもを思う親の心、仇討の虚しさなどが笑いと涙の中に描かれています。老若男女が楽しめるこの作品をご家族でご覧いただき、『暴力を暴力で返すこの世の中』の在り方について語り合う材料にしていただけるといいなと思います」。
【日時】5月10日(土)13時・18時【料金】5500円、ペア1万円、学生・子ども2千円、フレンズ会員・足立区民割引あり【チケット】TEL5244・1011。