足立朝日

発達の悩みを個性と可能性に変える 東京未来大学こどもみらい園開園

掲載:2014年7月5日号
 足立区に可能性を生み出す、新たな施設が誕生した。
 7月1日(火)、東京未来大学こどもみらい園(綾瀬2‐30‐6)が開園した。綾瀬駅東側の高架沿いにある建物は、明るくやさしい色のデザインで、施設の特質を表しているようだ。
 同園は発達障害や不登校・ひきこもりなどの子どもたちに特化した全国でも画期的なイノベーションスクール(個別学習塾)。発達に悩みのある子どもたちの欠点や不足を補うだけでなく、その子の中に眠る才能や自信を持って生きる力を伸ばすことを教育理念としている。
 最近は発達障害の人に隠れた才能の持ち主が多いがことが知られるようになり、親の関心も高い。
 母体は東京未来大学(千住曙町)を運営する学校法人三幸学園。数々の専門学校を展開する基盤とノウハウに加え、保育・教育・心理分野の研究を行っている東京未来大学のバックボーンにより実現したものといえる。
 開園に先立ち6月20日(金)に行われた第1回全体会議で、スタッフが顔をそろえた。
 園長に就任したのは足立区教育委員会の元教育長、斎藤幸枝氏。斎藤園長は冒頭の挨拶で、特別支援教育が始まった時期に区教育委員として教育方針や予算など模索したことを語り、「確立されていない分野だからこそ、一人ひとりの心がけ次第でどうにでもなる。一人ひとりがしっかりと対応して、それが蓄積、波及し、次の世代の子どもたちに役立つ。一緒に作っていきましょう」と呼びかけた。
 園設立の発案から関わってきた平林景副園長は、行き場のない発達障害の子どもたちの居場所を作りたい、という熱い思いを注いできた1人。「子どもたちがここから笑顔で帰っていける園になることが、まずは最初」と希望の一歩を語った。
 スクールは個別(1対1)と総合(1対2)の2種の学習タイプ、読み・書き・計算、英語、IT、アート、ダンス、体操など6つのイノベーションコースがある。入園前のアセスメントで細かく適正クラスを見極める。
 また、保護者同士が交流できる「ママカフェ」を常設し、悩みなどを共有する空間を提供していく。
【問合せ】TEL5629・3789東京未来大学こどもみらい園

写真上/子どもたちの未来をやさしく育む
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