足立朝日

区役所で 珍客の〝トリ〟もの

掲載:2014年10月5日号
 9月4日(木)の午後、区役所南館1階に珍客が現れた。
 迷い込んだのは小さな野鳥。人の出入りが多く頻繁にドアが開くため、うっかり入り込んでしまったらしい。出口がわからなくなったのか、エレベーターの扉に止まろうとするなど右往左往。低いところを弱々しく飛んでいるのを職員が手で捕まえようとしたが、やはり翼のある生きもの。うまく逃れて、窓際の高い柱に隠れてしまった。
 たまたま居合わせた年配のご夫婦も、「大丈夫かしら」と、心配で立ち去れない様子。やがて機転を利かせた管理担当者が、脚立に乗ってゴミ袋で捕獲に成功し、小一時間の捕り物は終了した。
 野鳥はスズメよりもやや小さく、緑色っぽい体で目のあたりに白い線が入っている。環境政策課によると、ゴミ袋越しで不鮮明なため確定はできないが、足立区では春~秋に見られるセンダイムシクイかメボソムシクイではないかとのこと。
 外で観察しようとゴミ袋の口を開けて覗き込もうとした瞬間、鳥は一目散に空へ。あっという間の出来事にポカンとする一同をよそに、北館の上へと飛び去っていった。施設管理の男性の「捕まえる時に頭を押さえてしまったから心配だったけど、元気でよかった」というあたたかい一言で、珍客騒動はめでたく一件落着した。

写真上/ゴミ袋で捕獲されたムシクイの一種らしき野鳥
下/この後無事捕獲