足立朝日

あらかわ学会・勉強会 「首都水没」の著者・土屋氏 荒川氾濫の危険性を講演

掲載:2014年11月5日号
 NPO法人あらかわ学会(小松原時夫代表)内の「扇大橋お散歩マップ作製委員会」主催の講演会「首都水没!その時あなたは?」が10月10日(金)、シアター1010講義室で開かれた。同会では日暮里・舎人ライナー扇大橋駅~荒川河川敷と扇の歴史・防災マップの製作を進めており、防災・歴史を学ぶ勉強会の第1回。
 講師は元東京都職員の土木専門家で、「首都水没」(文藝新書)の著者、土屋信行氏。冒頭で荒川が氾濫した時のシミュレーション動画を公開。北千住駅西口の水位は7・25mとなり、ペデストリアンデッキが水に浸かる衝撃的な様子に参加者から驚きの声が上がった。
 土屋氏は江戸の古地図や荒川放水路掘削の写真などを交え、足立区の土地の特徴を説明。3・11で都内の堤防が一部壊れたことや無防備な地下鉄入口など、首都の水害対策の脆弱さを挙げた。「予想していた雨量を超えれば、絶対に決壊し洪水になる。ならなければ運がいいだけ。台風は絶対来るものと思って行動すること」と説き、防災グッズにライフジャケットを加えることなどをアドバイスした。
▼第2回勉強会「扇大橋歴史散歩」
【日時】11月13日(木)午後1時~4時(日暮里・舎人ライナー扇大橋駅集合・出発)  【料金】無料
【案内】矢沢幸一朗氏(足立史談会・あらかわ学会理事)
【申込み方法】名前・所属・連絡先住所・電話番号を明記し、丙かメールで件名を「11月13日歴史散歩申込み」とする【連絡先】TEL5284・7885、FAX5284・7995、Eメール

写真/水没する北千住駅東口のシミュレーション動画で説明する土屋氏=シアター1010講義室で