足立朝日

Vol.147小松 亮太&オルケスタ・ティピカ

掲載:2014年11月5日号
夢の始まりは気迫と迫力の演奏で

 アルゼンチンよりタンゴが日本に渡来し、横浜で初のタンゴが上演されてから100年。さらに、シアター1010 10周年の節目に、千住が生んだ世界のバンドネオン奏者・小松亮太が、国境を超えて集結した豪華メンバーと共に記念公演を行う。
 ワクワク感あふれる今回の公演への小松の思いは実に深い。「『40歳から先の夢が遂にスタートする!』という思いがあります。『アルゼンチン人でなければタンゴは分からない』というレベルは既に卒業。今回は、アルゼンチンタンゴの一番良いところをさらに広めていく上で、世界各国のタンゴ・ミュージシャンが、どの曲をどれ位のレベルでやっていて、なおかつ力を合わせると、これだけのものになると実証するスタートだと思っています。僕が16年前にCDデビューした時、『日本人である僕がバンドネオンでタンゴを弾き、日本のレコード会社からCDを出せば、近隣諸国の演奏家も、自分も頑張ればできると思ってくれる。僕のデビューの半分はそのためでもある』と既に言っているので、今やっと北千住でそれが実現するということに深い感慨があります」
 今回共演の北村聡は小松に師事し、今も千住の住人。同じくコー・サンジ(韓国)も、千住で小松に師事した。小松を含む千住メンバーと、ウー・ヤンラン(台湾)を加えた4台のバンドネオン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ベース、ピアノなどが融合した演奏は、観客をとりこにするに違いない。
 仲間と共に奏でるタンゴに、小松は絶対的な自信を持つ。「『リベルタンゴ』は超有名な曲ですが、僕たち4人に注目したアレンジで演奏。タンゴのコンサートは、『情熱の』とか『懐かしの』とかいうキャッチコピーが使われますが、僕は『気迫がこもって迫力がある。だからすごい!』というところで勝負しています。その気持ちで『ラ・クンパルシータ』も演奏します。初めてタンゴを聴く方が『こういう音楽ジャンルがあったのだ!』と本気で思える公演にします! 36時間飛行機に乗ってアルゼンチンに行っても、こういう演奏は聴けないと断言します!」
【日時】12月12日(金)14時・18時半【料金】6千円、足立区民割引(在住・在勤)58
00円、フレンズ会員割引あり【チケット】TEL5244・1011。