足立朝日

Vol.148菊次郎とさき

掲載:2014年12月5日号
たけし直伝の新ネタ舞台

 古き良き昭和の時代に、足立区に生まれ育った今や世界の北野たけし。北野家は、破天荒でありながら愛すべき父・菊次郎、心温かく教育熱心な母・さき、しっかり者の祖母・うし、そして4人の子どもたちのパワーに包まれ、貧乏だけれどいつも溢れんばかりの愛情とユーモアに満ちていた――。 
 北野家を描き、大ヒットとなった人情喜劇の最新版が来年1月、シアター1010で上演される。題して「菊次郎とさき~北野家の逆転!? 金メダル狂騒曲!~」(原作=ビートたけし、「菊次郎とさき」新潮社刊)。今回は、前作品やテレビでも語られなかったとっておきのエピソードが満載で、新春初笑い間違いなし!
 同作品の製作発表会では、演出家の石橋冠、寺﨑秀臣はじめ、陣内孝則(菊次郎)、室井滋(さき)、梨本謙次郎(谷川小五郎=隣家の大工)、濱田マリ(かつゑ=小五郎の妻)と、オーディションでたけし役(Wキャスト)に選ばれた下地幸多(写真左)と楢原蓮琉(写真右)が壇上へ。衣装を着けた面々は、既に昭和の香りを漂わせていた。
 石橋によると、同作品に興味を持つたけしから新しいネタ提供があり、今回のオリンピック話が完成。昭和30年代初期に凝縮された作品となった。
 陣内は「北千住のシアター1010から始まる舞台なので、ボルテージが上がる」と意気込む。室井は「2012年の公演の時にも、こんなにエピソードがある北野家はすごいと思ったが、さらに新しいネタがあると聞いて楽しみ」と期待する。既にドラマや映画などで活躍中の下地と楢原だが、舞台は初体験。それぞれ「楽しみながら頑張りたい」「楽しいたけしを演じたい」と元気に挨拶。
 陣内が「とうちゃんが言えと言ったことを言わない」と嘆くと、室井が「とうちゃんの言うことを聞かなかった二人は立派だ」と笑いを誘う。普段、別々の仕事をしていても「とうちゃん何してるかな」「かあちゃん何してるかな」とお互いを思いやる二人。新春も、夫婦愛と家族愛を全開にして、観客に涙と笑いと感動を届ける。
【日時】1月3日(土)4日(日)5日(月)各日14時【料金】8500円、足立区民割引(在住・在勤)8100円・フレンズ会員割引あり【チケット】TEL5244・1011