足立朝日

中島根小・六月中・保木間小が三校連携で学習会 社会の変化と今、 求められる学力とは

掲載:2015年1月5日号
 中島根小学校・六月中学校・保木間小学校による三校連携事業、ビューティフルコンサート&学習会が12月6日(土)、中島根小体育館で開かれた。主催は三校と三校連携開かれた学校づくり協議会。
 1部は各校のコーラス部や吹奏楽部が演奏を披露。2部の学習会は「今求められる学力とは」をテーマに開催した。
 放送大学教授で足立区教育委員の小川正人氏が基調講演。ゆとり教育による学力低下の原因を、「良質な教育を受けさせ考えさせる思考力を身に付ける」という目的に比重を置きすぎ、知識教育が不足したことに言及。「基礎・基本を身につけながら応用力・活用力を身に付けさせる」ことが、日本だけでなく先進主要国の取り組みであり、今後それに合わせて大学入試制度も変化するとした。
 変化の要因は、コンピューターなどの生産技術の発展による仕事内容の変化が大きい。これまでの社会の労働は製造業やサービス業、一般事務などの単純作業が主だったが、工場の海外移転やコンピューターの発展により、それらはこの10年で大きく減少。今後は高度な知的業務が主流になるとの予測から、それに対応するために応用力・活用力を育てる教育が大切と強調した。
 「足立区は経済的格差のハンデを克服しているというデータがあり、取り組みの成果がここ1~2年出ている。成功校が全国に波及すれば」と小川氏。参加した保護者らは熱心に耳を傾けていた。
 続くシンポジウムでは芦川一男・六月中協議会会長の進行で、各校協議会の代表と学識経験者が熱く語り合った。

写真/小川氏の講演に多くの保護者が聞き入った=中島根小体育館で