足立朝日

「足立区は住んでいる人のやさしさが魅力」 「あだワン」グランプリの細見さん

掲載:2015年2月5日号
 足立区愛と魅力を60秒以内の映像でPRする「あだちワンダフルCMグランプリ」。それをきっかけに新たな道を切り開いた人がいる。
 第2回(2013年)のグランプリを受賞した細見将志さん(30)だ。当時、フリーランスで映画やドラマの助監督をしていたが、就活で受賞作が評価され、エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ㈱に入社。現在、イベントやインターネットで配信する映像に携わっている。
 受賞作「絆‐足立love‐」は、草加市の友人と「hos」の名義で制作。区内の場所や活動などを紹介する作品たちの中で、細見さんの「あだワン」に映っているのはノートのみ。そこに綴られる言葉と、伝わるやさしさが主役だ。
 「観光地ではないので、パンフみたいなものではなく、住んでいることを実感できるもの」を目指した。神戸出身。大田区蒲田を経て、梅島駅近くに住んだ。知人たちから「何でそんなとこに住んでんの?」と言われ、外のイメージとのギャップに愕然。「住んでみると、人はすごくやさしいし、いいところなのに」
 例えばスーパー。
探し物を店員に代わって客が教えてくれ、震災時は、居合わせた客同士が声をかけ合いスムーズに避難するのを目の当たりにした。他の街では感じたことのなかった人情が、日常の中に当たり前にあった。
 「住んでいる人間があたたかい、という雰囲気の作品を作りたかった」
 仕事の都合で今は離れたが、「足立区をもっと広めるものを作りたいと思いますね。多分、イメージは変えられると思うので」。人々のやさしさが、足立の外へもしっかりと根を張っている。
※「あだワン」の過去の受賞作はyoutubeで見ら
れる。第4回「あだワン」は2月22日(日)締切。
【問合せ】TEL3880・5514広報課広報係

写真/細見さん=都内カフェで