足立朝日

足立区「えんチャレ」より飛翔! 「和太鼓グループ彩」10周年全国ツアー開始

掲載:2015年4月5日号
 足立区では「あだちエンターテイメントチャレンジャー支援事業」(通称=えんチャレ)を実施し、現在プロとして活動、または将来プロを目指しているエンターテイナーを支援している。ここで研鑽を積んだ「和太鼓グループ彩-sai-」が、創立10周年を迎えるにあたり全国ツアーを行う。題して「衝動Ⅱ」。バックアップは足立区、同支援事業、シアター1010指定管理者。
 和太鼓彩のメンバーは、全員が名門・桐蔭学園OB。代表の葛西啓之さんが東京大学在学中に桐蔭時代の仲間に呼びかけ、2005年に同大で結成。副代表の山田啓吾さんも、この時に加わった。当初は趣味のサークルとして活動していたが、やがて社会人となり練習時間が制限されると、「太鼓に人生を捧げたい!」という抑えきれない思いに衝き動かされた。葛藤の末、取った行動は、何と「退社」。以後、プロとして真摯に和太鼓に向き合い、2012年に初のツアー「衝動」を敢行。2013年に次々と作品を発表し、2014年には民放テレビ番組「笑っていいとも!」やCM他、多くのメディアに登場し、世間の注目を浴びた。
 プロ転向当時を振り返り、葛西代表は「確かに悩んだが、ここでやらないと一生後悔すると思った」と強い意志をのぞかせる。山田副代表は「仕事で練習できないことが嫌ならば、太鼓を仕事にしようと考えた」と屈託がない。いわば頭脳集団である彩の稽古は、トップダウンではなく「協議」。個々が自由に意見を述べ合い、アドバイスし合い、納得をして一つひとつの型を創り上げていく。これが彩メソッドである。一見、研究者を思わせる物静かな二人も、いざバチを握ると野性的に変身! その躍動感溢れる演奏に、観客の心が揺さぶられることは間違いない。
 公演は、4月18日(土)シアター1010が皮切りだが、チケットは既に完売。あと近場で観られるのは、8月9日(日)彩の国さいたま芸術劇場小ホール、9月5日(土)かめありリリオホール、11月7日(土)たましんRISURU小ホール(立川市)、11月27日(金)サルビアホール(神奈川)。その他、青森・岩手・奈良・兵庫・石川公演も精力的にこなす。
 二人は「このツアーを楽しんで頂くことで、足立区の皆様にご恩返しができれば幸せです」と感謝。料金3000円。問合せ・チケットTEL6240・7196(彩事務局)、http://webshop.wadaiko-sai.com/より申込。

写真/左から二人目・山田副代表、中央・葛西代表