足立朝日

バレーボール部支えて60年 江北高校OB、OGが 交流大会開き「還暦」祝う

掲載:2015年8月5日号
 都立江北高校のバレーボール部のOB、OGたちが、部の創設者を偲び、60年もの間創設者の名前を冠した交流大会を開催、同校のバレーボール部を懸命に支えている。今年も記念すべき「還暦大会」を開催、懇親会では「バレーボールに賭ける情熱」を交歓し、現役たちにエールを送った。
 このOB、OGたちの集まりは「江北排球倶楽部」と言い、冠大会の名前は「小椋杯」。歴代男子部、女子部のコーチをしてくれた人を中心に倶楽部の部員数は、すでに500人を突破している。
 小椋杯争奪バレーボール大会は、昭和30年(1955)に23歳の若さで亡くなった江北高校バレーボール部の創設者である小椋一生氏の追悼試合として、区バレーボール連盟、区内外の高校、実業団チームに呼びかけて、昭和31年から始まった。参加チームは、毎年30チームを超え、この60年で参加チーム数は延2300チームを超える。
 現在の会長は、5代目の桐山康行さん(67)。桐山さんは、24回生として入学後バレー部のセッターとして活躍、卒業後は自営業を営む傍ら、女子バレー部のコーチを4年間務めるなど、部の発展に寄与し続けている。また、今大会の実行委員長の須賀良一さん(40)は、51回生。エースアタッカーとして活躍、卒業後都営地下鉄の運転手をしながら、コーチを10年続けた。現在、中島根ジュニアの監督を勤めるなど、「一高校一クラブ員の60年には、星の数ほどの物語がある」(桐山会長)。 
 7月25日(土)の記念すべき60回大会は、区総合スポーツセンターなどで行なわれ、昨年を大きく上回る男子12チーム、女子11チームが参加、小椋氏の意志を引き継いだ後輩達がさわやかにしかし精一杯プレー。今大会では、男子で「江北排球倶楽部」が、女子で江北高校現役がともに3位に入って、記念大会を盛り上げた。
 同日夕方、綾瀬駅そばの万来館で行われた「還暦」祝いの総会・懇親会は壮観。13回生で「小椋さんと飲んだこともある」という4代目会長の柴田五郎さん(78)を始め、歴代の同校バレーボール部の面々が全国から110人も集まった。会では、「不撓不屈」「一意専心」と書かれた横断幕が倶楽部から現役キャプテンに贈呈されたり、会場で現役への温かいカンパが募られたりして、大いに盛り上がった。


写真上/桐山会長から現役キャプテンに横断幕の贈呈も=万来館で
中/現役部員たちにエールを送る倶楽部の面々=同
下/試合の様子=総合スポーツセンターで