足立朝日

華道・園芸用はさみを作る川澄さん  83歳で東京マイスターに認定

掲載:2015年12月5日号
 華道家が好んで使う銘鋏「国治」の製造者で足立ブランド認定企業の㈲国治刃物工芸製作所(扇1-3-12)の川澄巖さん(83)が、平成27年度の東京マイスターに認定された。11月13日(金)に区役所を訪れ、近藤区長に受賞報告を行った。
 東京マイスターとは、都内に勤務する技能者のうち、極めて優れた技能を持ち、他の技能者の模範と認められる人を、東京都優秀技能者として知事が認定するもの。今年度は40人。
 現在の「国治」の基礎を築いた先代の父の跡を継いで60年。たった一人で80工程におよぶ手による鋏作りを行ってきた数少ない職人で、特に華道・盆栽などで使用する鋏において卓越した技能をもっていることが評価された。
 川澄さんは平成25年(2013)から今年3月まで足立区伝統工芸振興会の第3代会長を務め、現在は同会相談役として活躍中。東京打刃物の伝統工芸士として、また足立ブランド認定企業の一員として様々な場所へ出かけ、製品を見て触れてもらうことで後進の育成につながるようにと考えている。
 川澄さんは12月17日(木)~18日(金)に区役所庁舎ホールで行われる「ものづくり展・第24回足立伝統工芸品展」に出展する(6面参照)。

写真/川澄さん夫妻と近藤区長=区役所で