足立朝日

文化財防火デー 慈眼寺で消防演習

掲載:2016年2月5日号
 1月26日(火)、千住1丁目にある慈眼寺(山﨑昭文住職)で千住消防署(鈴木孝治署長)が文化財防火デーに伴う消防演習を行った。
 今回は大規模な地震が発生して、社務所の台所で火災が発生したという想定で実施。火災発生後、119番通報、消火器による初期消火、文化財(模擬)を建物外へ搬出する演習が行われた。
 そして、消防隊、災害時支援ボランティアらにより本殿にむかって一斉に6本のホースから放水が始まると、見学に訪れていた地元のステラ千住保育園と中条幼稚園の園児たちも大興奮。演習終了後、鈴木署長が「空気が乾燥する季節なので、火災が起きないよう気を付けましょう」と呼びかけた。
 慈眼寺の隣には、6年前に千住中居町へ移転するまで千住消防署が建っていた。同寺にある南北消防記念碑は、文政12年(1829)にできた消防組織から大正12年(1923)までの殉難者を顕彰するために建てられたといわれている。
 戦争によって一度は焼失してしまった同寺。戦後、再建されてからの「聖観世音菩薩」や「両界曼陀羅」といった貴重な文化財もあるため「火には気を付けたい」と話していた。

写真/本殿へ一斉放水!