東和2丁目のバス通りを1本入ったところに建つ「稲荷神社」。地元では「田中稲荷」や「北三谷稲荷」と呼ばれ親しまれ、大晦日の夜には地元の東和銀座商店街青年部が初詣客に年越しそばや甘酒をふるまうなど氏子信仰の厚い神社だ。
祭神は五穀豊穣の神様である宇迦之御魂命。元々は隣に建つ「宝蔵寺」の守神であったのを、元禄年間(1688~1704)に寄進され現在に至る。総本社は京都の伏見稲荷神社で、伏見稲荷の境外摂社の田中神社が元ではないかと伝えられている。
五穀豊穣のほか、家内安全、商売繁盛、交通安全にも効験があるといわれ、特に第二次大戦中は、出征兵士が無事に帰還するということでお百度を踏む姿も多く見られたという。
社殿前の狛犬は嘉永元年(1848)のものが破損したので昭和30年(1955)に再建されたが、台だけはそのまま利用されている。そのほか、社殿横には水神宮が祀られている。
同社の自慢のひとつに、お祭りの時に立てる幅1・9m、高さ13mの大きい幟がある。安永3(1774)年に最初の幟が作られ、現在のものは昭和51年(1976)に新調されたもの。現在でこそクレーンを使い簡単に立てられるが、昔は村の男たちが総出で綱を引きながら幟のついた棹を立てて、千住からも見えていたというほどの幟だ。
【交通】「綾瀬駅」西口からバス「葛飾車庫」行きで「東和一丁目東」下車、徒歩約5分ほか
写真上/外から見られるものは覆堂で中に古い本殿がある
下/大晦日の夜にふるまわれる年越しそばと甘酒

五穀豊穣のほか、家内安全、商売繁盛、交通安全にも効験があるといわれ、特に第二次大戦中は、出征兵士が無事に帰還するということでお百度を踏む姿も多く見られたという。
社殿前の狛犬は嘉永元年(1848)のものが破損したので昭和30年(1955)に再建されたが、台だけはそのまま利用されている。そのほか、社殿横には水神宮が祀られている。

【交通】「綾瀬駅」西口からバス「葛飾車庫」行きで「東和一丁目東」下車、徒歩約5分ほか
写真上/外から見られるものは覆堂で中に古い本殿がある
下/大晦日の夜にふるまわれる年越しそばと甘酒