鉄道高架化の工事が進められている東武伊勢崎線竹ノ塚駅で、下り急行線が完成し、5月29日(日)の始発から電車が走り始めた。それに先立ち、同8日(日)には高架橋を歩くレールウォークが行われ、9mの高さにあるレールを約700人が歩いた。

高架化は地域住民の悲願だった。急行と緩行の上下4本が通る竹ノ塚駅南北の踏切は「開かずの踏切」、通勤ラッシュ時には1時間近く待つ。これにより街が東西で分断され、長年住民を悩ませてきた。
05年、手動の遮断機が上がっていた南側の踏切を渡っていた4人が準急電車にはねられ、2人が負傷、2人が亡くなる事故が発生。その後、かねてからの地道な活動がようやく実り、12年に着工した。
高架化するのは竹ノ塚駅を挟んだ約1・7㎞4本で、完成したのはそのうちの1本。今回のレールウォークは地域住民に連続立体交差事業への理解を深めてもらい、地域と行政、東武鉄道が一体となって事業を盛り上げて行こうと区が主催した。
参加者は区内在住、在勤、在学の小学生以上を対象に公募し、抽選で選ばれた。電車が走行する前しかできない貴重な体験とあって、親子連れが多かった。
午前中の1回目は関係者向けに実施。近藤やよい区長は挨拶で完成を喜ぶとともに、「今後工事は大規模化するので、経費も倍増する。これからが正念場。上からの景色を見て、高架化の意味を実感して欲しい」と、述べた。
事故で亡くなった高橋俊枝さん(当時75)の娘、加山圭子さん(61)も神奈川県から駆けつけ、夫と次女の3人で歩いた。この日は折りしも母の日。
「母を思い出しながら歩いた。こういった形で安全対策に生かされているのは感慨深い。事故がないよう、安全に工事が進めばうれしい」と語った。
4本全ての立体化が完了するのは、5年後の21年春の予定。
《竹ノ塚駅周辺》
東武鉄道の高架化に合わせて、足立区は竹ノ塚駅周辺のまちづくりを計画している。
今年3月に地区計画素案の住民説明会が開かれた。
区の事業である区画街路14号線は、あわせて整備する西口駅前広場の用地買収を進めている段階で、平成32年度の完成を目指す。また、この14号線と繋がる都道261号線(幅員22m)は認可が遅れており、都と調整中。
竹ノ塚駅南側には、歩行者が踏切待ちをせずに渡れるように、線路上を通る跨線橋があったが、高架化により撤去。代わりに、仮設地下通路を秋口の完成を目指して整備する。これはあくまで仮の通路であり、将来的にはホームに直接上がる通路を設置する。
街中の壁面後退や防火壁などについては、まちづくり連絡会と話し合いながら、都と調整し進めていく。
写真上/大踏切の高架上を走り始めた下り急行電車
中/レールウォークイベントで完成した高架橋を歩いた
下/完成した高架橋の下が大踏切


05年、手動の遮断機が上がっていた南側の踏切を渡っていた4人が準急電車にはねられ、2人が負傷、2人が亡くなる事故が発生。その後、かねてからの地道な活動がようやく実り、12年に着工した。
高架化するのは竹ノ塚駅を挟んだ約1・7㎞4本で、完成したのはそのうちの1本。今回のレールウォークは地域住民に連続立体交差事業への理解を深めてもらい、地域と行政、東武鉄道が一体となって事業を盛り上げて行こうと区が主催した。

午前中の1回目は関係者向けに実施。近藤やよい区長は挨拶で完成を喜ぶとともに、「今後工事は大規模化するので、経費も倍増する。これからが正念場。上からの景色を見て、高架化の意味を実感して欲しい」と、述べた。

「母を思い出しながら歩いた。こういった形で安全対策に生かされているのは感慨深い。事故がないよう、安全に工事が進めばうれしい」と語った。
4本全ての立体化が完了するのは、5年後の21年春の予定。
《竹ノ塚駅周辺》
東武鉄道の高架化に合わせて、足立区は竹ノ塚駅周辺のまちづくりを計画している。
今年3月に地区計画素案の住民説明会が開かれた。
区の事業である区画街路14号線は、あわせて整備する西口駅前広場の用地買収を進めている段階で、平成32年度の完成を目指す。また、この14号線と繋がる都道261号線(幅員22m)は認可が遅れており、都と調整中。
竹ノ塚駅南側には、歩行者が踏切待ちをせずに渡れるように、線路上を通る跨線橋があったが、高架化により撤去。代わりに、仮設地下通路を秋口の完成を目指して整備する。これはあくまで仮の通路であり、将来的にはホームに直接上がる通路を設置する。
街中の壁面後退や防火壁などについては、まちづくり連絡会と話し合いながら、都と調整し進めていく。
写真上/大踏切の高架上を走り始めた下り急行電車
中/レールウォークイベントで完成した高架橋を歩いた
下/完成した高架橋の下が大踏切