足立朝日

Vol.171 小松亮太meetsワールド・バンドネオンプレイヤーズ2016

掲載:2016年11月5日号
バンドネオン奏者 世界から集結

 アルゼンチンタンゴ日本渡来100周年記念公演から2年――。世界のバンドネオン奏者・小松亮太が、再びシアター1010の舞台に立つ。
 「この2年での大きな変化は、SNSの発達や格安飛行機の登場により世界が一つになりつつあること。例えば、フェイスブックで『今度こんなコンサートをするけど来ない? 演奏してくれない?』と発信すると、『じゃあ、僕はこんな曲を弾いてみたいけどどう?』と音源が添付されてくる。世界中の人とのやり取りがスマホで、しかも電車の中でできてしまう時代になった。そのお陰で僕の活動もさらに膨らみを帯びてきている」と小松は振り返る。
 前回は、アジアのバンドネオン奏者によるコンサートであったが、今回の小松の挑戦は、フィンランドからビッレ・ヒルトゥラを招聘したこと。現在、オランダに住み、そこで活動中のビッレの演奏を聴き「本場アルゼンチンの演奏家と全く遜色のない新しい演奏家が、ヨーロッパでも誕生したことをしみじみと感じた」と感慨深げに話す。
 前回同様、韓国のコー・サンジも出演。世界トップレベルの韓国のエリート国立大学・KAIST出身のバンドネオン奏者である彼女は、韓国のテレビやラジオに引っ張りだこの存在。小松は楽しげに話す。「彼女は日本のアニメの超マニアで、韓国内のマニアから絶大な支持を受けている。例えば、エヴァンゲリオンの曲をタンゴにアレンジして、新しい形でタンゴを広めてくれている。今回のコンサートの1部では、テレビドラマで実際のテーマ曲を弾いた北村聡が『八重の桜』を、鈴木崇朗が『家売るオンナ』を演奏。サンジも北村も鈴木も僕も足立区在住だったので、足立メンバーオンパレード! フィギュアスケートでお馴染みになった曲や、僕が作曲・演奏した『風の詩~THE世界遺産』も弾く。タンゴは、多くの方々が楽しみ方を知らない『最後の宝石』で、どのジャンルにも属さない。2部では『これぞタンゴ!』と思えるエキサイティングな演奏に期待を!」
 小松が目指す「多国籍のタンゴ」は、さらに進化中だ。
【日時】12月23日(金・祝)14時・18時30分【場所】シアター1010【料金】6000円、フレンズ10%引、区民割引(在住・在勤・在学)5800円【チケット】TEL5244・1011
【場所】シアター1010 足立区千住3丁目92