足立朝日

「銭湯、楽しい!」  タカラ湯で 親子向けワークショップ ギャラクシティ × 千住いえまち

掲載:2017年1月5日号
 千住元町の銭湯「タカラ湯」で12月3日(土)、親子向けのワークショップ「千住の銭湯に潜入!銭湯を楽しみつくそう大作戦」が開かれた。
 主催はギャラクシティと「千住いえまちプロジェクト」。「千住いえまち」は、千住の古い建物や街並みからまちの魅力を発信する活動をしている民間団体で、コラボは3回目となる。
 前2回はまち歩きだったが、今年は一カ所をじっくり知ってもらおうと企画。足立区は都内で3番目に銭湯が多いが、今の子どもたちにはあまり馴染みがなく、建物の歴史も古いなど好奇心をくすぐるうってつけの場所。募集開始1時間で定員15組が埋まる人気ぶりだ。
 タカラ湯は昭和2年創業で、昭和13年に建てられた建物は築約80年。美しい日本庭園があることから「キングオブ縁側」と呼ばれ、銭湯ファンのみならず、様々なドラマの撮影にも使われるなど広く知られている。
 参加者たちはまずは、銭湯店主の松本康一さんからタカラ湯の歴史について聞いた。「今では信じられないでしょうけど、ベビーベッドが7つあったんですよ」と松本さん。家族連れで賑わっている浴室や、銭湯の湯に使う井戸を人力で掘っている場面など、当時を写したモノクロの写真に子どもたちは熱心に見入っていた。
 続いて、普段は見られない釜場を特別に見学。タカラ湯は薪で沸かしている数少ない銭湯で、炎に廃材がくべられる様子に、大人たちも「まさか、薪とは思わなかった」と興味津々だった。
 消しゴムハンコによる手拭い作り、ハーブ石鹸作りに挑戦した後は、洗い場でシャボン玉を飛ばして遊び、歓声と笑顔が弾けた。イベント後、一番風呂を楽しむ参加者もいて、初めて銭湯に来たという小6と小4の兄妹は、「また来てみたい!」と目を輝かせた。

写真上/高い天井に向けて、シャボン玉を楽しむ子どもたち
下/タカラ湯店主の松本さん