足立朝日

華道・園芸用はさみを作る川澄さん  84歳で「現代の名工」に選ばれる

掲載:2017年1月5日号
 華道家が好んで使う銘鋏「国治」の製造者で足立ブランド認定企業の㈲国治刃物工芸製作所(扇1-3-12)の川澄巖さん(84)が、一昨年度の東京マイスター認定に続き、今年度は「平成28年度卓越した技能者(現代の名工)」に選ばれ表彰された。12月8日(木)には区役所を訪れ、近藤区長に受賞の報告を行った。
 「現代の名工」とは、厚生労働省が卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目されている技能者を表彰する制度。今年度は160人が表彰された。
 現在の「国治」の基礎を築いた先代の父の跡を継いで60年。たった一人で80工程におよぶ手による鋏作りを行ってきた数少ない職人で、特に華道・盆栽などで使用する鋏において卓越した技能をもっていることが評価された。
 川澄さんは「私の父も昭和48年に現代の名工に選ばれていてます。結果的に同じように評価を受けたことを嬉しく思います」と喜びを語った。
 現在、川澄さんは足立区伝統工芸振興会相談役、足立ブランドの一員としても活躍している。

写真/川澄さん夫妻と近藤区長=区役所で