足立朝日

83.「平野神社」 平野1-6-7

掲載:2017年1月5日号
 もともと平野は各村の飛び地の集まりで、鎮守というものが存在しなかった。しかし、平野にも神社が欲しいと、現在地より北に50mほどのところにあった「庚申堂」が老朽化してきたこともあり、昭和39年(1964)に移転させ一緒に社殿と町会会館を建てた。これで神社が出来たと思ったが「庚申さまは神様ではない」との声があがり、五反野にある西之宮稲荷神社の宮司に相談。昭和56年(1981)に三重県伊勢市の猿田彦神社まで出向き、主祭神猿田彦大神と大田命を分霊し、ようやく名実ともに「平野神社」が誕生した。
 また、猿田彦大神を祀ったのは庚申に三猿が彫られていたことが関係している。その後、神輿や曳き太鼓を新調。再び社殿が老朽化すると平成3年(1991)に改築。名古屋の宮大工により精巧な彫り物の社殿が落成した。
 このように、同社には平野の人たちの創建に対する熱意が凝縮している。
【交通】「西新井駅東口」からはるかぜ7号「八潮駅北口」行きで「平野住区センター」下車徒歩約1分

写真上/神社を訪れたらぜひ社殿の彫り物も見て欲しい
下/社殿横に並ぶ庚申塔など