足立朝日

84.「日枝神社」 椿2-10-4

掲載:2017年2月5日号
 椿2丁目にある「日枝神社」は、周りを住宅に囲まれた場所に建つ小さな神社だ。日枝は日吉とも書き、本社は山王とも呼ばれる滋賀県の日吉大社で、同社も椿山王と称されている。
 祭神は大山咋命。詳しい創建は不明だが、もとは鹿浜にある宝蔵寺の管理であったと言われている。
 入ってすぐ左にある社務所兼町会会館は、約6年前に老朽化により建て替えられた。それに伴い町会の絆も深まった。特に9月に開催するお祭りでは若手の人たちが盆踊りを計画するなど盛り上がっている。
 その他、「覚心坊和尚記念碑」と刻まれた碑があり、そこには覚心坊という僧侶の遺産について決めたことが書かれている。覚心坊は約300年前の人物で、この場所に住み着いていたと言われている。碑文には「昭和11年(1936)に弁護士が遺産についての決議書を2通作成し、1通を斎藤伝吉という人物が保管し、もう1通はその年の年番が保管し引き継ぐことにする」という内容が記されている。その遺産とは町民会館のことで、建物の中には神棚があり、そこには20㎝ほどの金色の阿弥陀如来像が安置されている。
【交通】「西新井駅西口」からバス「皿沼循環」で「椿二丁目」下車徒歩約3分ほか

写真上/鳥居の左側が社務所兼町会会館
下/覚心坊和尚記念碑(左)と町会会館記念之碑