足立朝日

Vol.185 千住落語会 三遊亭白鳥・桃月庵白酒 二人会「3月のホワイト・デー」

掲載:2018年1月5日号
春の笑い「白鳥・白酒ワールド」全開!

 ファン待望の「千住落語会」に、超個性派の二人が登場する。題して、三遊亭白鳥・桃月庵白酒二人会「3月のホワイト・デー」。
 白鳥師匠はマスコミ心をくすぐる噺家だ。例えば「週刊ダイヤモンド」(昨年7月9日号)で「白鳥ヒストリー」が披露され、男性ファッション雑誌「UOMO」(昨年10月24日号)では、「今聞きたい噺家7人」に小三治師匠、志の輔師匠、昇太師匠らと共に選ばれた。
 まずは衣装に注目! 思わず「ジャージ!?」とツッコミたくなる独特のデザインで、落語デビューの観客にも「何かが違う人」であることを感じさせる。わざとらしいキャラクター作りは一切なく、常に自然体でありながら、新作落語を次々と生み出すパワーは、まさに異才である。「寄席で10日間、全部違う新作をかけられる」というエピソードは有名だ。例えば、患者と看護師のやり取りを描いた「ナースコール」や、中年男性の結婚をテーマにした「新婚妄想曲」等々。他にもホラー落語、紙芝居を使った落語も演じる。
 小説家・エッセイストとしても力を発揮し、豊かな知識をベースに、幅広く活動する稀有の存在。
 白酒師匠は一見、大関・高安を彷彿とさせる。その癒しのルックスと、驚くほどの美声は誰をもハッピーにさせる。ところがどっこい、いざ高座に上がると、枕では毒気を含んだ鋭いギャグが健在だ。そんな一面と、時空を超えて江戸と現代を結ぶセンス抜群の正統派古典落語のギャップが白酒師匠の魅力だ。
 著書「桃月庵白酒と落語十三夜」では読者を唸らせ喜ばせ、インターネットラジオ「はくしゅのキモチ。」では、素の自分を存分に発揮。ここでも、そのよく通る「美声」には驚かされる。
 国際交流基金 平成25年度「文化芸術交流海外派遣助成」事業の一環で、スイス、チェコ、オランダ、デンマークなどで公演を行い、大成功を博した。
 そんな二人の話芸を、春にたっぷりとお楽しみあれ!
【日時】3月1日(木)午後6時30分【料金】3500円、未就学児入場不可【チケット】TEL5244・1011

写真/三遊亭白鳥師匠(左)と桃月庵白酒師匠