足立朝日

辰沼小1年生 地元の和菓子屋が授業 月見団子を作ったよ

掲載:2017年11月5日号
 子どもたちの机の上にあるのは、団子状の餡とよもぎ餅。作り方の説明を聞く児童の目は、キラキラと輝いていた。
 辰沼小学校(工藤洋巳校長)の1年生が、「あきをさがそう」のテーマで和菓子づくりに挑戦した。生活科の授業の一環で、地場産業と日本の伝統を学ぶというもの。講師は両親が創業した「いせや菓子店」(佐野2‐25‐12)で働く星知賀子さん。普段は佐野住区センターで高齢者向けに練り切り教室を開いているが、学校は初という。
 冒頭では布瀬宏子副校長が、白髪のカツラと着物で「団子ばあちゃん」に扮して登場し、子どもたちは大盛り上がり。月見団子が、月の霊力で豊作祈願のお供えをしたことが由来と言われていることなどを学んで、いよいよ団子づくりへ。
 手順は消毒した手でよもぎ餅を平たく伸ばし、あんこ玉を包み込むという簡単なもの。1年生にとってはこれがなかなか難しく、餅を丁度いい大きさに伸ばせなかったり、包んだ餡がはみ出してしまったり。うまくできた子もそうでない子も、完成した月見団子を大事そうに食べ、笑顔と歓声が溢れた。「上手に出来る作り方を教えてもらってうれしかった」「みんなで作れて楽しかった」などの感想が次々に上がった。
 布瀬副校長は「地元の産業や日本の伝統には、楽しいことがいっぱいあると教えたい。豆腐店もやれれば」と話す。
 今回の布瀬副校長のコスプレ衣裳は、学習支援員である松尾史子さんが用意。学習支援員は足立区が今年度力を入れている制度で、辰沼小では支援員のサポートを得ながら、様々な授業に取り組んでいく。

写真/「上手に丸まった!」「おいしそう!」とうれしそうな子どもたち