足立朝日

巨大な隅田水門

掲載:2017年10月5日号
撮影/斎藤昇さん(78)=柳原2丁目在住

 写真の隅田水門は、畳50畳ほどもある。足立区千住曙町と墨田区にまたがり、荒川と隅田川を結んでいる。  明治43年(1910年)8月中旬に関東一円は大洪水に見舞われた。荒川の堤防は決壊し、東京は大惨状に。住民が陳情したことで、内務省がこの荒川の改修を決めた。翌44年から荒川放水路掘削工事が始まり、昭和5年(1930年)、約20年の歳月をかけて工事は終了した。
 それまで隅田川に注いでいた綾瀬川は流れを変えられ、分断されて約400mが残ったが、ここが現荒川と隅田川を結ぶ唯一の水路になった。
 斎藤さんは「隅田水門は、両河川の水量調整用に作られたもの。足立の河川の歴史を語る貴重な水門です」。(写真提供=足立区写真連盟)