足立朝日

「あだち落語会」に 柳家さん喬師匠

掲載:2017年8月5日号
 足立区在住ではないが、足立区民の落語を愛する明るさと、笑いのセンスに惚れ込み「あだち落語会」を立ち上げた敏腕女性制作者がいる。地域寄席からホール寄席まで、落語ならば何でもござれの飯田ひとみさんだ。
 飯田さんの前身は、「浅草下町ストーリー」をコンセプトに掲げた某企業PR館の学芸員。近くの浅草演芸ホールに出演した落語家たちが同館に立ち寄ることがあり、飯田さんはいつの間にか師匠たちの落語会の手伝いをすることになった。
 飯田さんの人生を変えたのは、東日本大震災の影響による失業。生きるために一念発起した飯田さんは、これまで培った人脈を頼りに大好きな落語制作の世界に。東西問わず、名だたる師匠たちの落語会を次々と制作し、その地位を築くと共に、若手落語家の育成にも力を注いでいる。
 足立区では、天空劇場や花畑記念庭園 桜花亭などを舞台に、実力派落語家による「あだち落語会」を継続。今月、12回目となる会を「柳家さん喬独演会」と題して天空劇場にて行う。今年、紫綬褒章を受章した同師匠は、人情噺や滑稽噺に定評があり、落語を通じて、海外に日本語と日本文化を紹介する活動も継続中。当日は、何の演目をもって区民を大笑いさせてくれるのか心待ちされる。
 酷暑の日々、疲れ切った心身をさん喬師匠の話芸でリフレッシュを!
【日時】8月27日(日)午後2時開演【場所】東京芸術センター21階 天空劇場【料金】3000円(当日3500円)足立区民(在住・在勤・在学)300円引(当日身分証明書を提示)【チケット】TEL050・3497・5500オフィスマツバ【メール】

写真上/柳家さん喬師匠
下/「落語会」に想いを寄せる飯田さん=センジュ出版にて