足立朝日

昭和の家で「新茶の集い」 夏の冷茶は安眠効果も

掲載:2017年7月5日号
 昭和の家(平田邸)で6月4日(日)、ワークショップ「新茶の集い」(つもろう会主催)が開かれた。
 同建物は昭和14年築の洋館付き和風住宅で、国登録有形文化財に指定。玄関脇に洋館の応接室や書院造りの和室があり、現在も住宅として使用されている。日本庭園に面した趣きある長い中廊下を週4日、縁側カフェとして開放し、憩いのひと時を近隣の人たちに提供している。
 新茶の集いは午前と午後の2部制で、各20人ほどが参加。少人数のグループに分かれ、日本茶インストラクターがおいしい煎れ方を伝授した。
 水道水を使う場合は、カルキ臭を抜くために5分沸騰させてからポットに移す。煎れる前に一度別の器に移すことで、一煎目の適温70℃になる。2人分の茶葉はティースプーン1杯(2人分)で、湯を注いでから待つこと30~40秒。最期の1滴まで注ぎきることがポイントだそうだ。
 穏やかな時間の流れる和室の中、参加者たちは自分で煎れたお茶の普段との味の違いに、「おいしい」と満足そう。
 氷水を注いで5分でできる冷茶も紹介。意外なことにカフェインが少なく、リラックス効果のあるテアニンが多いため、暑い夜は寝る前に飲めば安眠できるそうだ。また、ポン酢をかけた茶殻も登場。新茶は柔らかく、さわやかな苦みが「ご飯に合いそう」と好評だった。
 松戸の50代の女性は「ちゃんと煎れるとおいしさが違いますね」。縁側カフェ常連の60代女性は「東京に来てからお茶のおいしさを知って飲むようになった」と喜びの笑顔。草加の50代女性は「ゆったりできていい」と和室での贅沢な時間を楽しんでいた。
▼昭和の家「縁側カフェ」(西保木間2‐5‐10、TEL3883・0011)=火~金の午前11時半~午後6時(5時半LO)

写真/庭に面した和室で新茶を煎れて味わった