足立朝日

千住で銭湯まち歩き 店主から銭湯の歴史や裏話も

掲載:2017年6月5日号
 北千住駅西側の銭湯4軒を巡る「あだち銭湯まち歩きツアー」が、5月13日(土)に開催された。
 主催は「あだち銭湯文化普及会」(以下「銭湯普及会」)。減少を続ける銭湯を活性化しようと、足立区浴場連合会(森山篤会長)と、銭湯ファンの団体「銭湯もりあげた~い」(風呂わく三代表)によって結成、公益信託あだちまちづくりトラストの助成を受けて活動している。
 足立区は都内で大田区に次いで銭湯の多い区だったが、昨年廃業が相次ぎ、現在は37軒で3番目となった。千住は昭和40年代には20軒以上あったが、今は8軒が残る。
 「銭湯普及会」では日本の文化であり、地域の交流の場でもある銭湯の歴史や魅力を知ってもらいたいと、まち歩きを企画。今回は4回目となる。
 当日は生憎の大雨だったが、定員の25人全員が揃い、千住文化普及会の中嶋善文さんのガイドで、タカラ湯、金の湯、ニコニコ湯、大黒湯を巡った。
 見事な日本庭園があるタカラ湯は「キングオブ庭園」、寺のような立派な唐破風屋根の大黒湯は「キングオブ銭湯」の異名を持ち、昔ながらの和風銭湯の代表格。金の湯とニコニコ湯は洋風のシンプルな外観ながら、中には露天風呂や富士山の溶岩で造られた岩風呂などがあり、それぞれの銭湯に個性がある。
 いずれの銭湯でも店主や女将が一行を歓迎。普段は見ることのできないバックヤードの見学に加え、店の歴史や設備の話に、参加者たちは興味津々だった。解散後は配布された無料入浴券で各自入浴するなど、銭湯を堪能する1日となった。

写真/金の湯で店主夫妻(前列左から3、4番目)と全員で記念撮影