千住の4本煙突。昭和36年11月。
東京電力火力発電所、大煙突の建設は大正15年(1926)で、38年後の昭和38年(1963)に解体撤去された。高さ83m、最大直径4・5m(底部面積約8畳の広さ)、4本は菱形に配置され、見る場所により1、2、3、4本に見えたので「お化け煙突」と呼ばれた。1本の重さ鋼板60t、煉瓦450t、合計510tであった。
昭和24年(1949)、五所平之助監督の「煙突の見える場所」に登場した。映画は上原謙、田中絹代、高峰秀子など当時の大スターが競演してヒットしたので、全国的に有名な存在となった。 この発電所は、現在の千住桜木一丁目13付近にあったが、この日は子ども2人を連れて尾竹橋北側から東に入り、その巨大な姿を撮影した。
(撮影・文=太田畯三さん・千住旭町在住)